おばちゃん死去で途絶えた、知る人ぞ知る「カレー焼き」復活 当時の鉄板譲り受け、レシピ再現

京都新聞社 京都新聞社
当時の味が再現された「カレー焼き」(宮津市漁師・宮津天橋立漁師町ととまーと)
当時の味が再現された「カレー焼き」(宮津市漁師・宮津天橋立漁師町ととまーと)

 京都府宮津市の名物として市民に愛された「カレー焼き」を、市内の店舗が復刻し販売を始めた。長年使われていた鉄板を譲り受け、味や形を再現した。

 カレー焼きは、宮津市鶴賀の駅前通りにあった「あかふく」で販売されていた長さ約12センチの棒状の大判焼きで、中身はキャベツが入った具だくさんのカレールー、粒あん、カスタードクリームの3種類。「カレー焼きのおばちゃん」として親しまれた店主松田一枝さんの明るい人柄とともに、通学する学生や地域住民に、半世紀以上にわたって親しまれた。

 2018年に松田さんが78歳で亡くなり閉店したが、観光業などを営む丹友商事の中村俊幸社長が昨年11月、関係者から鉄板を譲り受け、市民に喜んでもらおうと、同市漁師の観光商業施設「宮津天橋立漁師町ととまーと」内にカレー焼きを販売する店舗を開いた。

 松田さんの家族が覚えていたレシピや地元住民の意見を参考に、経営する各旅館の料理長が集まって試作を重ね、懐かしい味を再現した。次男の松田信男さん(57)は「カレー焼きでぜひ宮津を盛り上げてほしい」と話していた。

 1個150円。営業時間は午前10時~午後3時。火曜定休。

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