大きくてムチムチしているから名前は「むちまろ」…機嫌が悪そうな顔だけど、とってもやさしいお兄ちゃん猫

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 病院に通う猫ちゃんには、実にいろいろな名前があります。中には同じ名前の子もいますが、その名前がつくまでの経緯はみんな違い、飼い主さんがその子に合った、オンリーワンのお名前をつけてくれています。今日は、お名前が特徴的な猫ちゃんファミリーをご紹介します。

 そのお名前は、むちまろ(14歳)、しろまろ(4歳)、とらまろ(2歳)、庄之助(1歳)。3匹は「まろ」シリーズ。庄之助の由来は、相撲好きな飼い主さんが「今度は行司かしこ名でいきたい」ということで、行司の庄之助さんからお名前がつきました。

 診察で一番会うことが多いのが、長男のむちまろちゃんで、スタッフにも「むちくん」の愛称で親しまれています。病院のブログにも何度か載っていますが、その時話題になるのがむちくんの名前の由来。大きくてムチムチしているからついたお名前が「むちまろ」。

 赤ちゃんの時から5兄弟のなかで一番大きく、他の子がむちくんの耳に吸い付いていることもあったほどで、みんなのお兄ちゃん的存在。今も体は大きいのですが、おっとりしており、ぼーっとしていることが多いそうです。その時のお顔が、機嫌が悪いわけじゃないのに「怖い」と言われてしまうこともあるのだとか。たとえ機嫌が悪そうなお顔をしていても、他の子にごはんを横取りされても、「どうぞどうぞ」とあげてしまうほど心は優しいむちくん。診察が終わって、ほっとして横になっている時もムスっとしていて、そこがまたむちくんのかわいさでもあります。

 むちくんは、現在腎臓のケアをしていますが、その他にも気になることがあると飼い主さんにすぐに病院に連れてきてもらっています。そのおかげで病気は悪化せず、安定した状態を保っています。

 飼い主さんは「みんなが健康に過ごせますように」と毎年赤城神社にお参りに行き、キャリーにはお守りもついています。しろまろちゃんもちょっとやんちゃなとらまろちゃんも、一番若い庄之助くんも元気いっぱい幸せに過ごしています。

 いつか迎える、庄之助くんに続くお相撲シリーズの猫ちゃんに会える日も楽しみです。

 ◆小林由美子(こばやし・ゆみこ) 獣医師。1990年開業の埼玉県ふじみ野市「こばやし動物病院」院長。米国で動物の東洋医学、自然療法を学ぶ。治療はもちろん予防やしつけなどにも造詣が深く、講演活動も行う。ペットと飼い主双方に寄り添う診療が信頼を得ている。

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