新型コロナ感染で氏名公表の市議に心ない言葉…「正しく恐れることが大事」

天草 愛理 天草 愛理
オンラインで取材に応じる星野市議(画像の一部を加工しています)
オンラインで取材に応じる星野市議(画像の一部を加工しています)

 国内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されてから1年が経過した。いまだに収束が見通せないことに、不安を感じている人も多いだろう。では、新型コロナに感染したらどのような症状が現れるのか。隔離施設ではどのような生活を送るのか。昨年12月、新型コロナウイルスに感染したことが分かり、隔離施設に10日間入った京都府宮津市の星野和彦市議(55)に話を聞いた。

 星野市議は11月20日、公務のため、後に新型コロナウイルスに感染したことが判明した関係者2人と車に同乗して出掛けた。往復約5時間の長距離移動だった。

 宮津市議会12月定例会の開会日だった11月30日朝、目覚めると喉に違和感を感じた。加湿器内の水がなくなっていたため「エアコンで喉を痛めたかな」と思い、それ以上は気に留めなかったという。

 12月2日、会議の際に喉がかすれて声が出づらく、周囲に「大丈夫か」と心配された。その日の夕方、保健所から電話があり、新型コロナウイルスに感染した関係者の濃厚接触者であると告げられた。市からも電話を受け「車で陽性者が出ているので感染の可能性はかなり高い」と言われたという。

 翌日の12月3日朝、保健所でPCR検査を受けた。車に乗ったまま検体を採取する「ドライブスルー方式」で、試験管の中に唾液を入れて提出したという。帰宅後は通帳を用意するなど入院となった場合に備えた。

 12月4日、保健所から陽性との連絡があった。腹をくくったつもりだったが、過去に狭心症で何度か倒れていることや、数年前から肺に影があることから怖くもあった。

 自宅から車で約1時間の場所にある病院の隔離施設へ入所するよう案内された。「どうして遠くの病院に行かなければならないんだろうと思った。稼働率が下がっている地元のホテルで療養できれば、地元の経済も潤うのではないか」と星野市議は話す。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース