「サラダの中にゾウがいる」「こっちにはライオンが!」と、SNSでそのビジュアルが話題の飲食店が大阪、心斎橋にある。野生動物のフィギュアが“わざわざ”ランチプレートに乗ってくるのは、「カフェダイニングバー SAFARI」だ。店名がSAFARI(サファリ)だから?オーナーの藤原健司さんに聞いてみた。
キッカケは「サファリ感がないね?」の一言
「野生動物のフィギュアは、お客さまに『お店にサファリ感がないね』と指摘されたのがきっかけ」と藤原さん。店内はシックなレンガや木目調の、NYのブルックリンスタイル。そこでいくつか観葉植物を配してみたが、サファリというよりジャングル感が出てしまう。するとスタッフから「ランチプレートに、サファリにいる動物を乗せたら?」と提案が。それはいいと、さっそくランチプレートに野生動物のフィギュアを乗せるようになった。
人気は、見た目の良さからかライオンやオオカミ。またSNS映えするゴリラやパンダ、ゾウも好まれるし、さらにツウにはうれしい希少動物のオカピやコモドオオトカゲなどもいて、現在20種類ほどある。
特にどのプレートにどの動物、と決めていないので、何がくるかはプレートが来てからのお楽しみ。その時スタンバイ中の動物やスタッフさんの好み次第というわけだ。
ちなみにスタッフ泣かせの動物は、ひょろ長く不安定なキリン。「倒さず運んできたスタッフには、ナイスチャレンジとほめてあげて」と藤原さんは微笑む。
あと動物たちは、観賞用なので悪しからず。
映えるだけじゃない!量も味も大満足
ところで動物フィギュアもビックリだが、サファリのランチには他にも3つのびっくりがある。
まずメニュー数が豊富なこと。肉や魚、パスタ、丼ぶりメニューが17種類そろっている。
2つ目は低価格。いずれも800~1,080円と安い。
最後にボリューム!メインもきちんと食べごたえのある量だが、どのプレートにもてんこ盛りのサラダにスープ、ドリンクの3つが付いてくる。
「たいていサラダかスープを選ぶでしょう?だったら、うちは全部つけちゃえ!と」。だからサファリは男性客も多い。タコライス(1,000円)やロコモコ(1,000円)が人気だが、男性の一番人気は、コスパの良い「若鳥の唐揚げ丼」(800円)だ。
藤原さんが店を始めたのは約8年前。広告代理店の営業として働いていたが、ある日顧客の一人から「店をたたむ」と告げられた。さらに、もし責任を持ってやれるなら任せたいとも。そこで藤原さんは「サファリ」というその店を買い取り、イベントにも利用可能な飲食店としてスタート。飲食の世界でお客やイベンターの声に応えながら、移転のたびに規模を大きくしてきた。
テラス席を含め約100席が用意できる広い店内は、現在席数を減らしテーブルの間隔を空けて、衝立ても用意。
コロナ禍でも、料理と動物フィギュアと、アイデアてんこ盛りでお客さまをお迎えする。
■カフェダイニングバー SAFARI https://safari-shinsaibashi.owst.jp/
※メニュー価格は税込