金欠VS貧乏、勝つのはどっちだ!経営が“ガッタガタ”の銚子電鉄、次は“銚電マンシール”を発売

広畑 千春 広畑 千春

 鉄道会社…のはずが、経営立て直しのため、なりふり構わぬ奇抜なアイデア商品や企画を次々に打ち出している千葉県の銚子電鉄が、今度は「銚電マンシール」を発売した。社長自ら主人公となり、銚電を愛してやまない「金欠鬼」と「貧乏神」がし烈な(?)闘いを繰り広げる…という壮大なシナリオで、アフターコロナの夜明けを目指す…?

 「経営がガタガタなので、『ガチャガチャ』=カプセルトイしかない、と…」と話すのは竹本勝紀社長。昨年の台風被害の傷が治りきらないうちに襲ったコロナ禍で、「ぬれ煎餅」を始め主力のお土産物の売り上げが激減。さらに起死回生を図って制作した映画「電車を止めるな!」(8月封切り、公開中)も、「評判は上々」ながら、コロナの影響で、さらには映画館のスクリーンを席巻し大ヒット中の某アニメの影に完全に隠れ、「上映会場も興行収入もかなり厳しい状況が続いております…」(関係者)と涙なしには語れない状況という。

 それでも、ただでは起きないのが銚電だ。銚電マンシリーズは、「ぬれ煎餅」に続くヒット作になった「まずい棒」考案者の寺井広樹さんが考案し、デザイナーの重元ふみさんが図柄を描いた。第1弾は全8種類。銚電唯一の女性車掌として知られる袖山里穂さんは「ソデヤマ観音」のモデルに。まずい棒の絵柄をデザインした漫画家・日野日出志さんは「シャーダンカーン」(折られた遮断棹を念力で直すらしい)となり、さらには竹本社長も胸に「金欠」と刻まれた駅員姿で登場する。「常に崖っぷちの状態にあるが、絶対にあきらめない銚電スピリット」を持つという。名前はまだない。

 これに、銚電には欠かせない「ぬれ煎法師」、1962(昭和37)年に製造されまだ現役を続ける2000形(元・京王電鉄2010系)の「2000形小僧」、よく盗難に遭うつり革にまつわる「つり革仙人」、さらには「切符鬼(き)り」「回送魔」たちが闘い?を繰り広げる。いずれも憎めないキャラばかりで、シールの裏面には涙ぐましいそれぞれの境遇がつづられている。

 12月12日から、仲ノ町駅、犬吠駅、ぬれ煎餅駅の売店で販売しており、1回200円。27日まで、竹本社長モデルの主人公の名前も募集している(詳しくは銚子電鉄のHP参照)。

 そうそう、この“銚電マンシール”、「ガックリしている人に貼ると、元気になる」という不思議なご利益もあるそうですよ。あくまで個人の感想ですので、効果は…試してみて下さい!

 竹本社長モデルの主人公の名前応募は、映画「電車を止めるな!」製作委員会のメールアドレス:info@dentome.netまで。

 シール誕生までの道のりを語った動画はこちら

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