「物語の途中ですが、ここで一旦CMです。」
テレビやラジオではなく、小説の間に軽快なコマーシャルをはさめる「CMをはさむしおり」が大きな注目を集めている。
妻「今日は良いニュースと悪いニュースの2つがあるの。どっちを先に聞きたい?」
夫「そうだな、やっぱり、良いニュースだな」
妻「あなたの車の、エアバッグは正常に作動したわ」
私たちにお任せください。自動車保険のサニー本舗。
…架空のコマーシャルではあるが、独特の小気味いいテンポ感が小気味いいこの栞(しおり)。昨年の発売から1年以上経つがいまだにSNS上でたびたび話題となり、栞としては異例のロングヒット商品となっているようだ。
この栞はいったいどのような経緯で誕生したのだろうか?デザインを担当したグラフィックデザイナーの有村泰志さんと、販売元のCAMPFIRE Creationの中村さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):この栞が発売されるまでの経緯をお聞かせください。
中村:誰でも一度は目にした事がある「物語の途中ですがここで一旦CMです」といったラジオなどのカットインをしおりで再現して見せた、有村さんの面白く抜群のアイデア力に目を光らせ、弊社からお声がけし「CAMPFIRE Creation」にて商品化致しました。
有村:普段スポットライトを浴びない地味な道具ほど、まだまだ斬新なアイデアが潜んでいる金鉱山のようなものだと考えていまして、そんな中で地味な印象だった栞に着目してみたのがきっかけです。栞の「挟む」という動作が特殊でなんだか面白いなと感じ、「テレビCMも“挟む”と表現するなぁ…」と気づいて、「じゃあ、合体させてみよう!」となり、生まれました。
中将:デザイナーならではの鋭いひらめきと、才能を世に出そうとするサービスが良い形でコラボレーションしたわけですね。発売から1年以上が経つものの未だにSNS上で話題になっていこの栞ですが、反響へのご感想をお聞かせください。
有村:多くの方々に楽しんでいただけてとても嬉しいです。次は「CMを挟むしおり」を使って、コラボをしたり、実際の広告に使ったり、さらに面白いことができないか考え中です。
「有村泰志(ありむら たいし)」
グラフィックデザイナー。「CMを挟むしおり」をはじめ、Twitterで約52万の反響を受けた「都会と田舎」など話題のグラフィックデザインを公開中。
「CAMPFIRE Creation」
イラストレーター、デザイナー、インフルエンサーのアイデア実現の新たなチャレンジをサポートするクラウドファンディング サービス。商品企画から販売管理までサポートすることで、個人では実現する事が困難だった数々のアイデアを世に流通させている。
HP:https://camp-fire.jp/creation
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現在、「CMを挟むしおり」は全5種。いずれも絶妙な笑いを誘うコマーシャル風コントに仕上がっているので、ご興味のある方はぜひゲットしていただきたい。日常の読書がいっそう楽しくなることうけあいだ。