好きなアイドルに嫌われないための「オタクの作法」とは? 元アイドリング!!!遠藤舞さんの発言が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

握手会などのファンイベントで自分の好きなアイドルに嫌われないようするにはどのように振る舞うべきか…。

いまSNS上では「オタクの作法」とでも言うべきエチケット一覧が大きな注目を集めている。

きっかけになったのは2015年に惜しまれつつ解散した人気アイドルグループ「アイドリング!!!」の元リーダーで、現在はボイストレーナーとして活躍する遠藤舞(えんどう まい)さんの投稿。

遠藤さんが力説する「アイドルに、嫌われないヲタクの特徴」

・口臭、体臭や爪の垢、歯くそや目脂など清潔感に関与する身なりに気を使っている
・下ネタ言わない
・メンバー含め、他の女の子の話をあまりしない
・寒い容姿いじりしてこない
・唾を飛ばしてこない
・出待ち入り待ちしない
・説教しない」

実際にアイドルとして数多のオタクに接していた遠藤さんが提唱するだけに説得力抜群の「オタクの作法」。SNS上では「普通の事だけど推しの前では興奮してしまうんですよね」「流しがキツイとこだと、必然的に早口になって唾飛んでしまうのです…」「嫌われる嫌われないよりも"今日も笑ってくれますように…"って思いながら行ってたからなんかしらは絶対にやらかしてそう…謝罪…」など数々のオタクの叫びが上がっている。

今回の投稿について遠藤さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):「口臭、体臭や爪の垢、歯くそや目脂など」という表現が衝撃的でしたが、今回オタクのエチケットについて発言されようと思ったきっかけをお聞かせください。

遠藤:私はアイドルグループのリーダーだったので、他のメンバーのファンの方からもいろいろ相談されることがあったんです。その中に「僕〇〇ちゃんに嫌われてるっぽいんだけどなんでかなぁ…」みたいなケースがけっこうあって、直接その二人のやりとりを見てるわけじゃないんですけど、たぶん理由があるとするなら今回挙げたようなエチケット面なんですね。

大前提としてお金を払って応援していただいてるファンの方はそれだけで有難いんですけど、「いい人なんだからもっとこうすれば好かれるのに…」と残念に思うことがよくあったので…。現役でアイドルをやっている子たちには言いにくいことだと思うので、おせっかいおばさんとして言わせていただきました(笑)。

中将:握手したりするので、アイドルとしても汚いよりは綺麗なほうがいいですよね…。「容姿いじり」や「説教」については、あえて嫌なことを言って限られた短い時間の中で自分にインパクトを残そうとするファンもいるのかなと思いました。

遠藤:ちょっとぽっちゃり系のメンバーが握手会で立て続けにファンの方から容姿をいじられて泣いちゃったことがありました。明るい性格で、テレビ番組でも自分からいじられにいくような子だったんですけど、でもそれは信頼関係があって後でフォローもしてくれるタレントさん相手だから成立していたことなんです。もちろん普段なら握手会でも多少いじられても平気なんですけど、人間だからストレスが蓄積して感情を抑えられないこともあるじゃないですか。なので「褒めろ」とまでは言わないけど、本人が気にしていることをわざわざ指摘するのはやめてあげてほしいなと思いますね。

中将:多感な年代だし、コンプレックスを口に出して指摘されればもちろん傷つきますよね…。
「家についてこない」「ストーカーしない」を項目に追加してほしいというコメントもあってつくづくアイドルって大変だなと思いましたが、アイドリング!!!時代、ファンの方の言動、行為などで困ったエピソードがあればお聞かせください。

遠藤:駅でのまちぶせから始まって、そのうち私の行動を把握しているかのように家の最寄り駅から仕事現場まで付きまとうようになってしまった女性ファンの方がいました。同性のファンって嬉しいのでこちらも警戒心が薄くなってエスカレートさせてしまったんですね。スタッフの方に間接的に注意してもらったんですが、逆恨みされてしまい怖い思いをしました。他のメンバーも多かれ少なかれそんなトラブルはあったようです。

グループアイドルってべったりマネージャーが付いてるわけじゃないので、帰り道は各自一人で帰るとかがざらなんです。付いていこうと思えばいくらでも付いて行けちゃうんですが、そこはもうエチケットというよりモラルの問題なので絶対にやめてほしいですね。アイドルから絶対に嫌われる行為です。

中将:それは本当にやめていただきたいですね…。逆にアイドルに喜んでもらえるような行為ってどんなものがあるんでしょうか?

遠藤:私の場合は長時間イベントで立ちっぱなしになることを気遣って入浴剤やフットケアシートをプレゼントしてくれたことが印象に残っています。そういうの「気がきくぅ~!」って嬉しくなりますよね(笑)。あと、お手紙をもらうのも印象的です。

基準は人それぞれだと思いますが、応援の気持ちが伝われば大抵みんな嬉しいんじゃないでしょうか。

中将:そこらへんの伝え方や気遣いはほんと重要なポイントですよね。今回の発言への反響についてご感想をお聞かせください。

遠藤:ここまで反響があるとは思っていなかったので驚いています。ごく当たり前の事を言っただけなんですが、それが誰かの気付きになったり、ファンイベントにとっていい影響を与えられていたなら嬉しいです。ファンイベントが、関わっている全員にとって気持ちいい空間であってほしいですね。

遠藤舞(えんどう まい)プロフィール

1988年7月31日生まれ。東京都出身。
2006年よりアイドルグループ「アイドリング!!!」のメンバーとして活動開始。
2009年4月から2014年2月まで同グループのリーダーを務め、2014年7月にソロ活動へ移行した。
現在はボイストレーナーとして活躍。

公式Twitterアカウント:https://twitter.com/endo_mai2
公式noteアカウント:https://note.com/endomai731
ファンから推しに遠藤さんのボーカルレッスンをプレゼントできるクラウドギフティング:https://lessongift.booth.pm/
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「オタクの作法」は対アイドルに限らずすべての対人関係を築く上で重要なエチケット。これを心得ていれば好きなアイドルから嫌われないどころか職場や学校での人間関係も良好になり、ひいては社会的な活躍にもつながるに違いない。

身なりを整えるのが面倒に感じたり、好きな相手に本意ではない態度を取ってしまうのも人情だが、結果的に嫌われてしまっては元も子もない。読者のみなさんもぜひ遠藤さんのこの投稿を参考に日ごろの自分の身だしなみや言動をふり返ってみていただきたい。

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