ラ・ムー、スパーク、マルキュウ、セブンスター…。ご当地スーパーマーケットのロゴを、中国・四国地方の地図に落とし込んだ画像がツイッターで話題です。各社ロゴがひしめく様子は、さながら有力武将の勢力図。戦国後期の大名にたとえるならば、激戦区の広島でひときわ目を引く「youme」(ゆめタウン、広島市のイズミが展開)は安芸国を拠点とした毛利氏、高知県で存在感を発揮する「SUNNYMART」(高知市のサニーマートが展開)は土佐国を統一した長宗我部氏と空想が止まりません。
京都在住の大学生、Iqaringさん(@ikaring63036919)が、「中国地方の皆さま御用達のスーパーを集めてみました」と投稿した画像には、2万いいねが付きました。その後、「四国版」もアップ。いずれも本社や本部が中国四国エリアにあり、複数の店舗を展開していること、事業規模に応じた大きさでロゴを配置しているそうです。
全国スーパーマーケット協会が運営するサイト「統計・データでみるスーパーマーケット」によると、2020年9月末時点の全国店舗数は22315(食品20518、総合1797)に上ります。業界3団体の調査によると、国内にスーパーマーケットを持つ企業は980社で、保有店舗数(推定値)は「1~3店舗」が35.2%、「4~10店舗」が30%を占めます。展開都道府県数(推定値)は「1都道府県のみ」が70.1%で、多様な企業が地元に根ざして展開していることがうかがえます。
北陸出身で兵庫県に住む記者にとって、なじみがあるのはマルナカ、マックスバリュ、ラ・ムー。その他はほぼ初耳です。Iqaringさんに話を聞きました。
―スーパーマーケット愛を感じました。
「旅行の際はできるだけ多く地元のスーパーや百貨店を利用するようにしています。JRの青春18きっぷを使って旅行をすることが多いのですが、乗り換えの時間を使って立ち寄るようにしています。」
―ここまで力が入るということは…。
「実家が卸問屋をしていて、幼少期から視察などで全国のスーパーを訪れていました。訪問したことのあるスーパーを一目でわかりやすいようにまとめると面白いかなと思い、作成しました。中国地方は有力スーパーがひしめき合っているのでバランスよく配置するのに苦労しました」
―お気に入りのスーパーは。
「愛媛出身なのでフジやマルナカをよく使っていました。現在はイズミヤ、阪急オアシス、生鮮館なかむら、サンディ、マツモト、コープ、KOHYO、業務スーパーなど、毎日スーパーをハシゴしています。週末はモールに行ったり商店街を散策したりしています」
―…スーパー愛が止まりません。
「地方スーパーは生き残りを賭けての再編や他業種との競合など苦しい時代ですが、それぞれの個性を磨いて頑張ってほしいと思います。 ツイートが拡散して、『ドコドコの魚が美味しい』や『あのお店は最近改装してオシャレになった』など、地元トークが繰り広げられているのを見るのが今の楽しみです。地方出身者のオアシスのような場所になれば幸いです」
現在、九州版、関西版を作成中というIqaringさん。全国のご当地スーパファンの皆さん、完成を心待ちにしましょう。
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■統計・データでみるスーパーマーケット http://www.j-sosm.jp/index.html