間違いやすい京都の駅名トラップ「鞍馬寺の最寄りではありません」 誤って降り「ややこしい」と怒る客も 

京都新聞社 京都新聞社

 京都市営地下鉄烏丸線・鞍馬口駅に到着する直前、「貴船・鞍馬方面へは国際会館駅までご乗車ください」との車内アナウンスが流れる。「間違う客なんているのか」と苦笑する市民もいると思うが、誤って降りる観光客がまだ絶えない。

 鞍馬口駅のホームや改札口付近には「鞍馬寺・貴船神社への最寄りの駅ではございません」「国際会館駅で京都バスに乗り換えを」といった注意書きがあちこちに見られる。市交通局によると、1981年の開業当時から降り間違える客が相次ぎ、スマホによる案内が充実した現在はだいぶん減ったが、ゼロにはならないという。

 中には「ややこしい駅名を付けるな」と怒る客もいるとか。確かに、最寄り駅でもなく、連絡バスもないのに「東京ディズニーランド口」という駅があれば、文句の一つも言いたくなる。

 駅名は昔の地名に由来する。京の都につながる主要街道の出入り口は「京の七口」と呼ばれ、鞍馬方面に向かう鞍馬街道の起点だった鞍馬口もその一つ。近くを東西に伸びる鞍馬口通があり、烏丸通との交差点付近に駅があるため、この名になった。鞍馬寺や貴船神社とは直線で9キロほど離れている。

 「世界の観光都市」を称する京都なら紛らわしい駅名を避けるべきだとは思うが、市民にとっては分かりやすく、他の駅名候補も浮かばない。JR山陰線にも「丹波口駅」がある。観光客の皆さまはご注意を。

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