コロナの影響でテナントが続々撤退 リノベーションビルに、唯一開店したコーヒーショップ店主の思い

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7月9日に大阪の本町駅近くに開店した「aoma coffee(アオマコーヒー)」(大阪市中央区)。お店のある丼池筋は、古い繊維問屋街の面影を残しながらも、近年は飲食店や書店、セレクトショップなど、若い世代の個人店が集まる、大阪でもっとも注目されるエリアのひとつだ。しかし、同店がある4階建てのリノベーションビルは、この春完成ながら新型コロナウイルスの影響で、入居するはずだった店舗が続々とキャンセル。唯一開店することになった同店店主の青野啓資さんに今の思いを聞いた。

──入居を決めた時期は?

昨年末です。古い街並みに個店が集まり可能性を感じるエリアで、物件を見た瞬間に決めました。その時すでに2階と4階の入居が決まっていて、春にはお披露目を兼ねたレセプションも予定されていました。

──ほかの店舗が撤退することを聞いたとき、迷いはなかった?

全くなかったですね。ただ、コロナ禍の真っただなかですし(撤退は)しょうがない。ビルのオーナーの「1階は人が行き交うお店を」という意向も聞いていたので、(同店の開店が)いいキッカケになればと思いました。

──ユニークな店名の由来は?

アメリカのポートランドに行ったときに、あるコーヒー店がレコードで音楽をかけていたんです。忙しいお店なので、レコードが回りきると音楽が途切れる時間があるのですが、そのわずか1分くらいの間がすごく素敵に思えて。日常のなかでふっとひと息つけるような“間”って大切だなと。その話を覚えてくれていた知り合いが、「青野の“間”でaoma」と名付けてくれました。

──どんなお店にしていきたいですか?

まずは近隣の方に日常的に使っていただけたら。スペシャルティコーヒーは、生産者の思いも含めさまざまなプロセスを経て一杯のコーヒーになりますが、ここでは気軽に楽しんでいただきたい。長く聴かれるレコードのように、噛めば噛むほど味の出る“スルメ感”のあるお店になればと思います。

「最後まで飲み飽きないように」と青野さんが店頭で焙煎するコーヒーは、豆の個性や果実味を感じながらも、まるでお茶のようにあっさりと親しみやすい味。通ううちに日常に欠かせない存在となりそうだ。ドリップコーヒー480円〜。住所は大阪市中央区久太郎町3-4-2、営業は10時〜17時、日・月曜休。

■aoma coffee https://www.instagram.com/aomacoffee/

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