京都大舞鶴水産実験所(舞鶴市長浜)が会員制交流サイト(SNS)上に投稿した、海中生物「ウミシダ」の動画が約1週間で1万6千件以上リツイート(転載)され、研究員らを驚かせている。外見は植物そっくりなのに、腕を動かして泳ぐユニークな姿が話題になっている。
ウミシダは、一見シダ植物のようだが、ヒトデやウニと同じ棘皮(きょくひ)動物。実験所によると、「羽枝(うし)」と呼ばれる突起が並ぶ、植物の葉のような腕が10~100本あり、中央の体部分から広がっているのが特徴。プランクトンなどを食べるという。
今月中旬、職員が海中生物を観察していた際、舞鶴湾内を泳ぐウミシダを発見し、捕獲。バケツ内でそれぞれの腕を上下に動かし泳ぐ姿を撮影し、13日に研究所のツイッター(短文投稿サイト)に投稿した。
動画は80万回以上視聴され、植物が泳いでいるような姿を不思議がる声や、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する生物「使徒(しと)」に似ているとのコメントが相次いだ。
これまでの投稿でのリツイート数は多くて約10件だったといい、辺見由美研究員(29)は「実験所では身近な生物なので、予想外の反響に驚いている。今後も海の多様な生き物の様子を発信していけたら」と話している。