ララちゃん、リリくんは、ゴミ捨て場に兄弟と一緒に捨てられていた。きょうだいのうち1匹がカラスに襲われていたので、犬の散歩をしていた人の目に留まり、保護された。 家の近くに来るの野良猫の世話をしていた野口さんは、彼らが一生懸命生きている姿を見て、次は保護猫を迎えようと思い、サイトを見て、ララちゃん、リリくんと出会った。
捨てられてカラスに襲われていた子猫
2018年8月19日、埼玉県さいたま市で犬の散歩をしていた人がカラスに突かれているキジトラの子猫を発見した。カラスを追い払うと、キジトラの近くには3匹の子猫が怯えて固まっていた。ゴミ捨て場に捨てられ、その後カラスに襲われたようだった。
発見者は、アニマルエイドという保護団体でボランティアをしている人を知っていたので、保護を依頼した。
ボランティアが4匹の子猫を動物病院に連れて行き、カラスに突かれていた子猫は怪我をしていたので治療した。他の3匹は元気だったという。生後1週間くらいで、それぞれ体重は300グラム程度だった。
飼うなら保護猫にしよう
埼玉県に住む野口さんは、近所の野良猫にえさを与えていた。懐いた猫はTNRを施した。
「外で一生懸命生きている姿を見ているうちに保護猫に関心を持つようになり、こういう猫を増やしたくないと思うようになったんです。ラムというハチワレ猫を飼っていたのですが、次に猫を飼うなら保護猫にしようと思いました。助けたいという気持ちが大きくなってきたんです」
野口さんは、アニマルエイドのサイトでゴミ捨て場に捨てられていた子猫たちを見た。まだホストファミリーの家にいた。茶トラの子と三毛猫が可愛いと思ったが、どちらか1匹だけ譲渡してもらうつもりだったという。
9月16日、アニマルエイドの猫カフェに会いに行くと、まだ小さいからホストファミリーのところにいると言われたが、すぐに連れてきてくれた。兄妹、仲が良くてなめ合っていた。どちらか1匹だけにするつもりだったが、引き離すのもかわいそうなので、2匹一緒にもらうことにしたという。
いったん帰宅して夫に相談すると言ったが、他に希望者がいたら、その人に譲渡するかもしれないと言われ、その場で里親になる決心をした。
先住猫は怒り、先住犬は母のように可愛がった
4日後、引き取りに行き、三毛猫をララちゃん、茶トラの子をリリくんと名付けた。
リビングにララちゃん、リリくんが入ったかごを置くと、先住猫のラムちゃんが思った以上にシャーシャーと威嚇した。ララちゃんは、リリくんの後ろに隠れるようにした。
しばらく2対1でシャーシャー言い合った。
「すぐにラムが受け入れると思っていたので、すごく不安になりました。そこまで怒るとは思わなかったんです」
日を追うごとにましになってきたが、ラムちゃんは一匹でいるのが好きなので、ララちゃんとリリくんが来たことがストレスになり、時々トイレを失敗するようになった。
野口さんはダックスフントの桜ちゃんも飼っているが、桜ちゃんは母性愛が強く、ラムちゃんのことも可愛がったが、ララちゃん、リリくんのこともグルーミングして、いつもそばにいてあげた。
ラムちゃんとララちゃん、リリくんも次第にシャーシャー言わなくなり、なんとか平和に暮らしていけるようになったそうだ。