不要不急の外出自粛が要請される中、Twitterで奈良の景色を楽しめる「#おうちで奈良旅」への投稿が相次いでいる。このハッシュタグを始めた奈良県在住の生駒あさみさん（@ikomaasami）にお話を聞いた。
動機は、自宅にいながら奈良を旅してほしいという想い
春といえば、桜をはじめいろんな花が咲き乱れ、美しい風景を楽しめる季節。だが今年は、新型コロナウィルスによる感染症が世界中に広がって、事情が一変。外出もままならない状況になってしまっている。例年は観光客が増える時季だが、当然ながら激減している。
ふだん奈良の魅力を発信する仕事に携わっている生駒さん。「落ち着いてからいつか奈良に行こうと思ってもらいたいなと思って、気軽に始めました」
奈良まで足を運ぶことなく、家にいながら奈良を旅した気分になってほしいという。投稿されている写真は、一目千本で有名な吉野山の桜、寺社仏閣で行われる伝統行事、地元の和菓子、グルメ、日常の何気ないスナップなどさまざま。どれも外出や移動の自粛を求められる前に撮られた写真で、中には何年も前に撮られたものもある。
4月11日に初めてハッシュタグをつけて投稿を始めたところ、フォロワーからも投稿が殺到。早くも翌日にはピークに達し、一時はTwitterの「トレンド入り」を果たすなどの盛り上がりを見せた。今も１日あたり数件の投稿がある。
投稿がこれだけ増え続けていることに関して生駒さんは「私のフォロワーさんは元々奈良ファンの方が多いので、フォロワーさんの範囲内で楽しむていどだと思っていました」と、予想外の展開に驚いている様子。
「さまざまな方の視点で、奈良のきれいな写真を見られるのがとても楽しいです」
投稿されている写真はどれもプロのカメラマンが撮ったかと思うほど美しく、奈良の魅力を充分に伝えている。
最近では「#おうちで奈良食」というハッシュタグも追加され、おいしそうな料理の写真も投稿されるようになった。それは生駒さんが追加したのではなく、フォロワーさんが投稿したものだそうだ。ほかにも奈良ホテルが始めた「#おうちで奈良ホテル」というハッシュタグも現れた。
「奈良のいろいろな場所がはじめてくれたら面白いかも。タグの写真を見て、奈良に行きたくなったとつぶやいている人は結構いたのではないかと思います」
生駒さん自身も「私は何か今後増やす予定はありませんが、思いつき次第で考えます」とのこと。
余談ながら「#おうちでながの」というハッシュタグをつけて、長野県の美しい自然の風景を投稿している人もいる。
また奈良の旅を楽しんでほしい
新型コロナウィルスによる感染症が広がっていなければ、ゴールデンウィークに奈良観光を楽しみにしていた人は多いはず。しかし、この事態はいつか必ず収束する。そのときにまた奈良を訪れて、古都の魅力を堪能してほしい。
ハッシュタグをつけた投稿は日に日に数を増している。
「奈良に思いを寄せている方がたくさんいることを知ることができて嬉しいです。この事態が収まったら、皆さんが奈良の旅を楽しんでくださることを願っています」
おうちにいながら奈良の景色を楽しむにはTwitterにアクセスして #おうちで奈良旅
