10万円のキャビア氷も!? かき氷の街・奈良で増える「おかず氷」って?

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「尾崎珈琲店」のトマトとナスのかき氷880円。野菜の本来の旨みを引き出し、甘さは控えめ。8月まで提供予定
「尾崎珈琲店」のトマトとナスのかき氷880円。野菜の本来の旨みを引き出し、甘さは控えめ。8月まで提供予定

 「かき氷の街」として認識されつつある奈良で、新しいムーブメントとなっているのが「おかず氷」。ナスやトマト、ワサビ、パスタなど、「もはやスイーツじゃないのでは?」とツッコミたくなる食材を使った斬新なかき氷が、今なぜ奈良で増えているのでしょうか?

 「おかず氷」という新ジャンルを生んだのは、奈良で人気のフランス料理の期間限定店「氷匠ル・クレール」(奈良県奈良市)。もともとは、フレンチのデザートをアレンジしたメニューが中心でしたが、「お客さんを驚かせたい。ワインと一緒に楽しめる大人のかき氷を作りたい」と、フォワグラのエスプーマやムース、黒トリュフ、ついには最高級ランクのキャビアを使ったかき氷など、フランス料理の食材を使って唯一無二のメニューを次々と登場させてきたのです。

 これまで、奈良のかき氷といえば、名産であるイチゴや大和茶を使ったものが定番。しかし、かき氷を食べ歩く「ゴーラー」と呼ばれる人たちが「氷匠ル・クレール」のような個性派かき氷に興味を持ち、連日整理券を求めて朝から行列。その様子を見た、ほかのお店も「甘くなくていいんだ」と、各店の強みを活かしたオリジナル氷に着手。結果、「氷室神社」(奈良県奈良市)にて無料で配布される2019年版の「奈良かき氷ガイド」には、いろんな「おかず氷」が登場しています。

 「写真を見ても味の想像がつかない・・・」と、ドキドキしながら注文するお客さんが多いのも事実。しかし、ひと口食べると「味のバランスが良くて、かき氷として成立している」「塩味や辛味などいろんな味や食感が隠れているので食べ飽きない」と賞賛の声が聞かれるといいます。また、甘いのが苦手でかき氷を敬遠していたという男性にも「これなら食べられる」と好評だそう。

 「おかず氷」と言えども、トマトなら独特の青臭さを消す工夫がなされたり、醤油に黒蜜を合わせた特製シロップで甘さもきちんと加えるなど、スイーツとしてのかき氷らしさを残しているのがポイント。これから、ますます増えてきそうな奈良の「おかず氷」。初体験するなら、画像を掲載しているこちらの5店舗からどうぞ。もちろん、甘いかき氷も楽しめます。

 繁忙期は、整理券などが必要な店舗、かき氷の提供期間や時間などが不規則なお店もあるので、事前にお店のSNSで確認を。

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