緊急事態宣言解除でテーマパークも新しい日常へ 謎解き体験型リアルRPG「忍者大戦争」再開

山本 智行 山本 智行

 緊急事態宣言の解除を受け、全国のテーマパークも少しずつ再開に向けて動き出した。安土桃山時代の町並みを再現した「ともいきの国伊勢忍者キングダム」(三重県伊勢市)も5月23日から部分的に営業を再開。人気のリアルRPG「忍者大戦争」もリスタートした。これは城内をめぐりながら数々のミッションをクリアしていくという冒険物語。コロナ対策を講じ、感染予防に最大限の注意を払った上で、当面は街人との対決など一部のみの再開だ。

 「忍者大戦争」は自身が主人公となり、次々と襲いかかってくる難局を打破していく内容。物語は伊勢の山麓に広がる美しい城下街で平穏に暮らしていたある日、実のきょうだいのように育った妹の「いつ」が突然、何者かによって連れ去られたところから始まる。施設自体も4月の営業中止から1カ月半ぶりの営業再開。施設関係者によると当然、全面開業とはいかないものの、”3密”を避けられる屋外施設にはゴーサインが出されたという。

 話を「忍者大戦争」に戻そう。「いつ」はなぜ連れ去られた?何のために?悲しみに暮れる父や母。かわいい「いつ」はいずこへ。早く助け出さねば。早速、忍者姿に着替え、この町で流通している「ともいき通貨」を渡され、妹探しの旅に出る―という流れだ。

 カギになるのは城下町で暮らす「街人」の情報。彼らから「導きノ書」を手に入れ、ヒントを読み解きながら次のステージに進んでいく。もちろん、その与えられた情報は十分ではなく、五感を働かさなければいけない。

 頼りになるのは自身の情報収集力や分析力。自動で物語が進むアトラクションではなく、むしろ途中で失敗したり、戦いに敗れると振り出しに戻る罰ゲームがあるなど、かなり過酷だ。

 おもしろいのは隠されたヒントをつなぎ合わせて、ひとつひとつのミッションをクリアし、ゴールに近づいているのを実感できるところだろう。「とば処」では時代劇に出てくるような「丁半博打」にもチャレンジができ、非日常的な空間も味わえる。

 「忍者屋敷」では複雑な迷路も用意され、行く手を阻む。そこを何とかくぐり抜けると、来るべき決戦に備え、戦いに有利になる手裏剣や弓矢などの武器や道具をそろえたり、「修業寺」で修業を積んでゲーム同様にパワーアップしていく。まさにバーチャルのRPGの世界をライブで体感していく仕組みになっている。

 スタートから3時間ほど。そのころになると主人公の心の中は、かわいい妹を助けたい一心になっているはず。思った以上に体力を使うため、ヘトヘトになりながらもいざ、強敵が待つ最終決戦に向かう。

 「いつよ、あいつらをぶっ倒して、必ず助けてやるからな」

 さすがに相手は手ごわい。果たして、その結末は?物語は完全オリジナルストーリー。副題の「蛙と蛇と旅人と」の中にも謎解きのヒントが隠されている。

 主催者は「与えられたミッションをクリアしていくのは、お子様にはかなりの難問かもしれませんが、協力しながら大人から子どもまで楽しむことができます。クリアするには体力はもちろん、情報収集力や運も必要。成功率は高くありません。みなさまの挑戦をお待ちしています」と受けて立つ構えだ。

 なお今後の営業については「状況変化により変更になる可能性があるため、随時HPをご確認ください」とも話している。

◆リアルRPG忍者大戦争~蛙と蛇と旅人と
場所:ともいきの国伊勢忍者キングダム(三重県伊勢市)
料金:当面は入場券1500円とリアルRPG参加費500円(推奨年齢は10才以上)リアルPRGは当面一部のみ運営中
http://www.ise-jokamachi.jp/lp/rpg_b/

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