新型コロナウイルス感染拡大の終息が見通せない中、“太っ腹”な企画を始めた施設がある。三重県伊勢市の「伊勢忍者キングダム」では天然温泉「安土城下の湯」を伊勢市民に無料開放中だ。「お風呂に入って免疫力を高めよう」というのが企画の願い。午後5時以降は敷地内を入場無料として市民以外にも開放。2万個のランタンとイルミネーションに彩られた幻想美を満喫できる。
「伊勢忍者キングダム」は安土桃山時代の歴史、文化を扱う戦国テーマパークとして知られる。敷地面積は33.4ヘクタールと広大で、ほぼ忠実に再現された安土城天守閣レプリカがシンボルとなっている。
敷地内は3層構造で、忍者のスーパーアクション「大忍者劇場」やドラマ大岡越前の「山田奉行所」などの劇場、忍者森のアドベンチャーなどの体験型施設が用意されている。
城下1階部分にある「安土城下の湯」も人気施設のひとつだ。本来は平日料金大人900円、中高生700円、小人400円だが、この9日からは4月10日まで日ごろの感謝と、新型コロナウイルスなどに対する免疫力を高めようと無料開放に踏み切った。
担当者によると、この企画は「伊勢市在住や勤務の方々から大反響を頂いております」と大好評。当初は全国どなたでも無料入浴との方向だったが、脱衣所のスペース確保など安全面の観点から伊勢市民限定となっている。ただし午後5時からは敷地内を無料で一般開放しており、2万個のランタンとイルミネーションに彩られた幻想美を楽しめる。
安土城下の湯は4種類を一度に楽しめるのが特徴だ。露天風呂は万葉の時代から愛され、清少納言ゆかりの名湯として知られる榊原温泉の湯を使用。美肌の湯とあって、女性に人気があり、女性露天風呂からは安土城を望むことができる。
内湯は柔らかく、歩きやすいよう畳敷き。お子さま、お年寄りもこれなら安心だ。お湯は泥炭素風呂(アトミックカーボン)、日本初のバナナ葉風呂、1300ppm超高濃度の炭酸水素イオン泉の3種類がある。
担当者は「珍しがられているのはバナナの湯。体の芯から温まれると喜ばれています。アトミックカーボンは植物系の素材でアミノ酸を増やすことにより免疫力を高め、細菌やウイルスに対して予防する効果があると言われています」と話しており、ウイルス対策にうってつけかもしれない。
また、湯上がりには「合戦大食事処」での食事がおすすめ。特に猪肉のすき焼きや猪肉餃子などのジビエ料理は精がつくこと間違いなしだ。スタッフは「この機会に、温泉につかって、おいしいものを食べて免疫力を高めていただければ」と話していた。
▽伊勢天然温泉「安土城下の湯」 営業時間11時~22時(21時最終受付)年中無休、問い合わせは☎0596-43-2300。混雑状況によっては入場規制をする場合があり。「伊勢市民の方は身分証明証をご用意の上、受付カウンターにお越しください」とのこと。