お得で便利すぎる 新型コロナで休館中でも、名画を自宅で無料鑑賞できるサイトに注目

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。この影響で、主要な美術館や博物館は軒並み臨時休館しています。それでも、日本や海外の美に触れたい。そんな願望をかなえてくれる無料のオンラインサービスがあります。今週末はぜひ、パソコンやスマホで芸術鑑賞を-。

 サイトは「Google Arts&Culture(グーグル アーツアンドカルチャー)」です。グーグルが、誰でもどこでも芸術や文化に触れられるようにしようと、2011年に開始したサービスです。日本では約100の美術館、博物館が事業に参加しており、約8万点の絵画や書状などが見られます。

 たとえば、東京・上野の東京国立博物館のページ。江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎が手がけた「富嶽[ふがく]三十六景 神奈川沖浪裏[なみうら]」や、絵師菱川師宣が描き、かつて切手の図柄にもなった「見返り美人図」などが公開されています。

 東京・竹橋の東京国立近代美術館は近代日本画の傑作をそろえています。巨匠横山大観の描いた重要文化財「生々流転図」が鑑賞できます。大観の友人、下村観山の作品もあります。

 さて、この「グーグル アーツアンドカルチャー」には、各館の収蔵品の特色を生かしたスライドショーが用意されています。京都から参加している京都国立博物館のページにある「爛熟[らんじゅく]の江戸絵画」をクリックしていくと、海北[かいほう]友雪作ともされる「祇園祭礼図屏風[びょうぶ]」や伊藤若冲の「果蔬涅槃[かそねはん]図」などが表示されます。スライドショーでは、作品をズームしたり、全体表示にしたりできます。さらに説明文も表示されるので、館内でガイドツアーに参加しているな気分に浸れます。

 約200点の収蔵品を公開する京都国立博物館は「実物を見ていただくのが一番だと思いますが、細部を拡大して見られるなど、インターネットならでは鑑賞法もあります。ぜひ、グーグルアーツアンドカルチャーで京都国立博物館の鑑蔵品を見て、落ち着いたら館に来てください」と呼び掛けています。

 グーグル日本法人も「グーグル アーツアンドカルチャーが作品に興味を持ち、作品をよく知り実際に自分の目で見に行くきっかけになればうれしいです」としています。

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