まるで生きているみたい…! 一針、一針心を込めて…羊毛フェルトで小動物を作る人びと

山本 明 山本 明

―どんな動機から作ろう、と思うのでしょうか?

「きっと様々な理由やきっかけがあると思うのですが、生徒さんのお話を聞いていると、亡くなったペットさんの人形を作りたい方や、私のメーン作品となるげっ歯目の作り方を学びたいなど、作りたいもの(目的)が明確な方や、手を動かすことがお好きで、集中してチクチクサクサクと羊毛を刺し固めていく工程やふわふわの毛の手触り等、羊毛と戯れる時間そのものを楽しんでいらっしゃる方もいらっしゃるように思います。時間をかけて製作した動物たちは、その方にしか出せない表情や雰囲気をまとっていて、そんな我が子たちが完成した時のなんとも言えない達成感もまた魅力なのかもしれません」

―作品は、皆さんどうされていますか?

「生徒さんのほとんどは、完成した我が子に特別な愛着がおありになるようで、ご自宅に作品たちを並べて飾っていらっしゃったり、お仕事のデスクにちょこんと飾っていらっしゃったり、ご自身の手元に残される方が多いように思います。教室で習った動物を、ご自宅でプレゼント用に2匹目を製作されたり、どうしても欲しいとお子様や姪っ子甥っ子さんにねだられて奪われたので(笑)もう1匹自分用に新しい子を作りましたというエピソードも伺います」

   ◇   ◇

また児玉さんはフェリシモの「おはなしが聞こえてきそう♪ ニードルフェルトで作る動物たち『はじめてさんのきほんのき』の会」監修も担当。全6回で基本から学び、初心者でも半年かけて自立するシマリスを作れるようになるのを目指す内容です。このキットで学んだ方たちの修了後のコメントも聞いてみました。

「初心者ですが、自分が思っている以上に形になっていくことが、とてもうれしい(40代女性)」「ステップアップしていくごとに、だんだんとかわいく作れるようになりました。どの動物さんもとてもかわいくて満足しています!(20代女性)」など、まるで本物の生命があるかのような姿を、自分の手で作る喜びが、創作の原動力なのかな、と感じました。ご興味のある人はぜひ冬の夜長に挑戦してみては。春を迎えるころには、可愛い手のひらサイズのお友達ができているかもしれません。

◆cotocoto felt works(児玉彩) https://www.instagram.com/cotocotofeltworks

◆フェリシモ「おはなしが聞こえてきそう♪ ニードルフェルトで作る動物たち「はじめてさんのきほんのき」の会」 https://feli.jp/s/pr200201/1/

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