「やっべぇ、飛ばされる!」と全力で暖まるワオキツネザルに「そんなに踏ん張らなくてもいんじゃね?」と冷静な飼育担当者

太田 浩子 太田 浩子

 急に寒くなってきましたね。ストーブが恋しい季節です。そんななか、全力で暖まりたいワオキツネザルたちの必死の形相がツイッターで話題となりました。

 「ワオキツネザルたちの寝室を暖めるためなかなかの風速で温風が出ていますが、そんなに踏ん張るほどじゃない。(阿野)」と、「日本モンキーセンター(公式)」(愛知県犬山市)がツイート。ゴォーとヒーターの風が当たる場所で、ふわふわの毛をなびかせつつも必死のワオキツネザルたちがかわいすぎです。

 リプ欄には、「T○レボリューション状態!」「全身を暖める覚悟ですね!全てを晒して!!」「やっべぇ!!押さえろ!!ってこと?すごい風圧なんですね。(笑)」「満員電車に揺られてるみたいな…(笑)」「ダメだ、ヨガに見えてしまう…」とみなさんワオキツネザルになった気持ちに…。

 実際はいったいどんな状態なのか、「日本モンキーセンター」の飼育担当者さんにお話を聞きました。同園では、世界最多の約60種850頭の霊長類を飼育展示しています。

 ──動画のワオキツネザルたちはどんな気持ちなんでしょうか?

 温風が出ている天井の金網を両手両足で持って、リラックスしている状態だと思います。

 ──ほんとですか!? 必死に暖まってるわけじゃなく、リラックスしてたんですね!しかも手と足が同じところに届くんですね〜。確かにヨガのポーズ! ヒーターをつけるといつも集まるのですか?

 はい、じょじょに集まります。自然界では寒いときは身を寄せ合って過ごすのだと思いますが、室温が22度以下になると自動的に温風が出るようになっているので、温風が出だすと集まってきます。

 ──こちらでは、ワオキツネザルが、すごく近くで見れるんですね。

 ワオキツネザルを観察できる「Waoランド」は、サクやオリがなく、木製デッキを歩きながら、サルを見ることができ、おかげさまで大変人気です。野生に近い動きをするワオキツネザルを身近に観察してもらえますよ。

 ──しましまのしっぽを立てて歩く姿もかわいいですね。

 群れからはぐれないために自分の場所をアピールしていると考えられています。ロープを渡るときは、しっぽを振ってバランスを取っています。

 ──ツイートを見ていると、インパクトのあるサル「モップくん」が妙に気になります。

 南米に住むシロガオサキという種類の霊長類です。日本の動物園では、3か所で飼育されています。ツイッターで「#今日のモップくん」と検索していただくと、たくさんの写真、動画がご覧いただけるかと思います。

 ──仮面をかぶったようなお顔もなかなか個性的で、動きも独特。『千と千尋の神隠し』のカオナシにちょっと似てるかも…。なんだかクセになる魅力です。ツイートを見るとファンの方もたくさんいますね。ぜひモップくんの動画も見てみてください。はまりますよ~。

 ちなみに「日本モンキーセンター」は、サル類の総合的研究、野生ニホンザルの保護などを目的に、1956年に設立された、文部科学省所管の公益財団法人です。附属の「世界サル類動物園」で、サル類の特徴を活かした展示、たくさんのガイドやイベント、キュレーターによる博物館活動などをおこなっています。

日本モンキーセンター http://www.j-monkey.jp/

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