お寺で鳴いていた子猫を保護 「クロネコのやまとくん」で11匹目、多頭飼いも「手間変わらない」

渡辺 陽 渡辺 陽

夜中に外で鳴いていた子猫のやまとくん。その声を聞いた猫好きの夫婦に保護された。男の子だが、とても小さくて可愛らしい猫だった。

 

黒猫のやまとくん

千葉県に住む石井さんは、ペットを飼えるマンションに住んでいた。隣にはお墓とお寺があり、野良猫が住み着いていた。

2012年7月の夜、突然、ニャアニャアと猫が鳴く声がした。延々と鳴いていて、鳴きやまないので気になって見に行くと、お手の縁の下に1匹の子猫がいた。

「ついさっきまで猫の鳴き声はしなかったので、誰かが捨てに来たのかもしれません。主人が懐中電灯で照らし、私が捕まえて保護しました」

黒猫だったので、宅急便の「クロネコヤマト」にちなんで、やまとくんと名付けた。

石井さんは何匹もの猫を保護したが、どの猫も石井家の子にした。やまとくんを迎えると11匹の猫と暮らすことになるが、迷わず我が子として迎えたそうだ。

甘えん坊だが、下の子には優しい

翌朝、動物病院に連れて行くためにキャリーに入れたが、特に抵抗する様子もなく大人しくしていた。生後2カ月くらいだったが、とても小さかった。成猫になったいまでも石井家の猫たちの中で一番小さい。

当時、石井家には、くろたんごちゃんという猫がいて、新しい子猫が来るたびにお母さん猫のように面倒をみてくれていた。

すくすく育ったやまとくんは、他の猫の背中に飛び乗ったり、他の猫が遊んでいるおもちゃを取り上げたりするやんちゃな猫だった。先住猫たちは迷惑そうな顔をすることもあったが、許してあげていた。大人猫になってもやまとくんは先住猫に甘えている。ただ、後から来た年下の猫たちには寛容で、おもちゃを譲ってあげたり、石井さんに甘えていても、子猫が近づいてくるとさっといなくなったりする。

どちらのほうが猫に好かれているか

後輩猫が来てから急に大人びたやまとくん。「我慢しているのかな」と思うと、石井さんは少しせつない気持ちになる。

石井家は11匹という多頭飼い、そんなにたくさんの猫を夫婦二人で育てるのは大変ではないかと尋ねると、「7匹、8匹目くらいから、手間は変わらなくなりました。1日掃除をさぼると、何日も掃除をしていなかったかのように毛がたまりますが」と石井さんは苦笑した。

「面倒をたくさんみた方が猫に好かれるんじゃないかと言っていて、夫婦で猫の取り合いになることも。うんちまで可愛いと思えるんです」

いかに自分のほうが猫が好きか、猫に好かれているか、夫婦で競い合っているという。

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