「焼き物に関する専門的な言葉を盛り込んだ台詞であるとか、陶芸の所作とか、全部チェックしますよ。役者さんに陶芸を教えるだけやと思われがちですけど、そんなんやったらこんなふうに何日もNHKに来ません。スタジオにも入り、演出まで全部携わっています」
「例えば道具の運び方ひとつとっても、細部まで疎かにしない。監督さんも細かく聞いてきますし、NHKさんはすごい。本当に、皆さんすっごい勉強されてます。なんという仕事に僕は携わっているんやろうと、つくづく思いますよ」
「スカーレット」効果を活性化の弾みに
放送も残すところあと2カ月と少し。喜美子と八郎の関係も気になるところだが、それはさておき、信楽で「スカーレット」は今どんなふうに受け止められているのだろう。
「観光客がものすごく増えて、地元の人は喜んでいます。以前なら歩いている人がほとんどいなかったこんな寒い時期にも、信楽まで多くの人が足を運んでくださっています」
「『スカーレット』の効果は絶大で、信楽の印象も変わったと思うんですよ。タヌキ、全然出てこないでしょ。火鉢や植木鉢、庭園陶器など、信楽焼の変遷や新しい魅力も見ていただけている。本当にありがたいことです。放送が終わった後も、信楽の活性化につなげられるよう、僕らも考えていきたいと思います」