張り紙「アムールトラは出入りの練習中」ってどういうこと? 表に出られないのはお隣のメスライオンが原因…

茶良野 くま子 茶良野 くま子

 「外に出る練習中」と張り紙がされ主不在の運動場。来園者からは「きょうもいない」「耳がちらっと」と残念がるツイートが続きました。悩んだ園側は「ライオンが見えなければいいのでは」と、ライオン舎との間に目隠しの板を設置。そんな単純な…と一瞬思われた方も多そうですが、でも、これが良かった! 次第に姿が見られる時間が増え、昨年末には「池に入っていた」「休園日には岩の上にも行ったらしい」などなど、チラ見せならではのそそられるツイートが並ぶように。年明けにはかなりリラックスした表情も見せはじめました。

 同園によると、レーニャが特別に気弱なのではなく、ヤマの来園時はさらに大変だったそう。ヤマは人工哺育だったので人間大好きで、トラというより「ネコでしかない」仕草を多々見せるものの、運動場には1年も出られず。そこで、健康診断で麻酔をかけた際、覚める前に運動場のガラス前に放置し、起きたら見慣れない景色の中にいるという荒療治をきっかけに乗り越えたそうです。

 ネコ科では最近、1歳半ほどで来園したユキヒョウのオスが寝室からの出入り口に座り込み不安そうな表情を見せていました。こちらは歳の離れた先住メスがモロ母親的対応でなだめ(?)て無事クリア。2歳半ごろ来園したシベリアオオヤマネコも正式公開まで時間がかかりました。特にメスはとても警戒心が強かったため運動場に出す時期を慎重に見極め、オスよりもずっと遅くなりました。

 オカンによると、ネコ科動物すべてが新しい環境に慣れにくいわけではなく、やはり個体差とのこと。レーニャの場合はサクラが怖すぎたというところでしょうか。「ここは安全だと納得できれば新しい環境にも慣れていくでしょう」とオカン。2月で3歳になるレーニャ。人間でいえば高校生ぐらいで、いずれはオスを迎え繁殖を目指す計画で、今後さらに存在感を増しそう。「幻」疑惑を返上し「レーニャの時代」幕開けです。

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