「お風呂で少子化対策を!」などと訴えながら、なんだか見覚えのある形の丸太を湯船に浮かべるイベントが1月11日から3日間、神戸の老舗温浴施設「湊山温泉」で開催される。昨年に続き2回目となる「珍々風呂」だ。「珍々」の読み方は、私にはわからない。
昨年から突然、成人の日を「性神(せいじん)の日」と呼び始めた湊山温泉。今年も男湯に3本、女湯に3本の珍々こと男性器を配備する。店長の阿部大さんが、なんらかの“資料”を参考にしながら、丸太を1本ずつ丁寧に彫って仕上げたものである。
―やはり今年もやるのですね。
「もちろんです。決してふざけているのではなく、太古より続く生殖器崇拝に敬意を表した取り組みです。宗教の垣根を越えた世界平和を考えるきっかけにしたいと思っています」
―そうですか。
「ちなみに今年は珍々のサイズを一回り大きくしてあります。形状については『細部のリアリティー』よりも『デザイン性』を重視しているんですよ」
―そうですか。
「理由を知りたいですか?何本も彫っているうちに、美大出身である私の技術力が向上してしまい、欲が出てきてしまったんですねえ」
「そして今年は“彫った”というより、見えない力によって“彫らされた”という不思議な感覚がありました。もしかして、あれはやはり性神さまだったのでしょうか…」
―そうですか。
「昨年の反響ですか?ネットでは賛否ありましたけど、お客さまには概ね好評でした。特に、子供たちは大喜びでしたね」
―そうですか。
「今年は系列店である東京都昭島市の富士見湯でも、私の彫った珍々6本を浮かべて『お珍宝風呂』を開催します」
―今なんて言いました?
「お珍宝です」
―そうですか。
「珍々風呂」は11〜13日。
営業時間は午前5時から午後11時半。料金は大人700円、小学生230円など。
■湊山温泉公式サイト https://minatoyama-onsen.com/