大学の食堂でランチを終え午後からの授業を受けるために教室へ戻ろうとすると…校舎玄関口に猫が４匹、微妙な距離を置いて座っている。しかもその４匹、柄が似ていて同じように見える。思わず持っていたスマートフォンでカシャ。男子大学生の財津 徳守さん（@REUS_tohoku）は24日、この写真をTwitterに「ネコがコマ撮りみたいになってた」と投稿すると、21万件のいいねがついた。
「ちょっと待って吹きました！何故こんなことに！みんな似てるし！可愛すぎる！」
「動物病院前かしら。人間よりもお行儀良く並んでるネコの子達…」
「Perfumeのsweet refrainのMVを思い出した！」
「ただいま だるまさんが転んだプレイ中」
と、想像力を働かせたリツイートが続々と寄せられた。
撮影した財津さんに話を聞いた。
－－この写真って合成ではないでよね
「合成ではありません」
－－この猫たちは普段からキャンパス内にいるのですか？
「普段から撮影した辺りにいる野良猫たちですが、彼らの関係はわかりません。エサを与えている方がいるようで、午後すぎによくこの場所に来ます。が、4匹揃ったのは初めて見ました」
－－他の学生さんたちは見ていない？
「現場を見たのは僕だけです。学校は冬休みに入るか入らないかだったので、あまり学生はいませんでした」
――いつも大学にいる野良猫を写真に撮っているのですか？
「他に写真は持っていません。この日はびっくりして撮りましたが」
ところでこの野良猫たちの正体について、取材を進めると意外な事実がわかった。財津さんが通っている大学には「猫サークル」なるサークルが存在し、部員たちは地域猫として世話をしていた。猫サークルの部員によると「大学内にいた猫をさくら猫（地域猫）として、去勢不妊手術を施し、生涯全うするまでお世話をしています」とのことだった。ちなみに写真に映っている猫の個体も把握しており、名前は玄関口の方から、モカちゃん、バロンくん、ライムくん、ミケちゃんだという。
▼さくら猫とは 特定の飼い主はいないが、地域の合意の下で保護・管理されている猫。管理の根幹は「TNR活動」。TはTrap（捕獲）、NはNeuter（不妊・去勢手術）、RはReturn（元の場所に戻す）。手術済みの猫は、耳にVの字の切り込みを入れる。サクラの花びらの形にも似ているため、「さくらねこ」とも呼ばれる。
