世界が絶賛するオーストラリア最高級ワイン…女性醸造家が伝えたい「本当の楽しみ方」とは

広畑 千春 広畑 千春

 もうすぐクリスマス。ワインが飲みたくなる季節です。フランス、イタリア、スペイン…と世界に広がる産地の中で、日本への輸入量こそ他国に比べ多くはないものの、高い品質と人気を誇るのがオーストラリア産だそう。そんなオーストラリアが誇るワイナリー「ペンフォールズ」でワイン造りを手掛け、数々の賞も受賞した女性ワインメーカーが、独自の気候や地質が生むオーストラリアワインの魅力と、「本当の楽しみ方」を語ってくれました。

 シャヴォーン・ウエルズさん。今回はペンフォールズが誇る最高級ワインで、世界で最も権威あるワイン雑誌といわれる「ワインスペクテーター」で「20世紀の産んだ最も偉大なワイン12本」の一つとして絶賛された「グランジ」など5種を飲み比べるワインセミナーのゲストとして来日しました。ワインメーカーだった祖父の仕事に魅せられ、この仕事を志したといい、「ブドウ畑で育った私にとって、小さい頃からの夢であり、とても自然なことだったの」と微笑みます。

 ペンフォールズは1844年にイギリスから移住したクリストファー博士と妻のメアリー・ペンフォールドが創設。今年で175年を迎え、南オーストラリア州の歴史的文化遺産としても知られるワイナリーです。当初は医療目的だったそうですが、1881年のパリ万博で金賞を受賞するなど品質が認められ、その後、現在の銘柄の土台を作り上げたマックス・シューバートら名ワインメーカーが、旺盛なチャレンジと好奇心、妥協なき品質を求めてワインを作り続け、そのブレンディングは芸術の域に達しているとも。ワイナリー・オブ・ザ・イヤーの25年間連続受賞を成し遂げた、世界唯一にして最多の実績を持つブランドです。

 

 ウエルズさんは、祖父の元や複数のワイナリーで経験を積み、ブドウの栽培技術や地域の気候や土壌といった特性と新品種の実験などを重ね、ペンフォールズでは赤ワインを担当。2016年には「オーストラリアワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」も受賞しました。

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