ターミネーターファン注目の「究極のレプリカ職人」 こだわりは「オーラの再現」

AYA AYA

--大体の金額を教えていただけますか?

「数十万から大きいものだと数百万になるものもあります」

--素材は?

「基本的に一般市販品をベースにした改造が中心となりますので、樹脂製が多いです。一部アルミやステンレスを使うこともありますが、樹脂にメッキしたり金属調塗料を使って仕上げています」

--製作に苦労されたことはありますか?

「どこまで追求するのか?ということですね。世の中に色々なレプリカがありますが、おもちゃのようにならないように、映画や資料を徹底的に研究しています」

--今までの依頼の中で困った注文はありますか?

「『金額はいくらかかっても良いので、ハタナカさんに全てお任せします』と言われるのは困ってしまいますね。僕個人の価値にお支払いしていただくのではなく、お金はあくまで手掛ける作品への対価です。依頼された内容を元に、本物の小道具のようなオーラを再現するということが自分の役目だと思っていますので」

--ハタナカさんの強みは何ですか?

「技術と探究心です。妥協せず、こだわり抜く姿勢は、本業でもT-STUDIOでも変わらないですね。自分の好きなことですし、作る工程が楽しみなんです。でも、出来上がった作品を手元に置いておこうという気はあまりないので、人に譲ってしまうんですね。ちなみに自分が一番初めに作った動くターミネーターは、今はスイスにあります」

--シュワちゃんとの思い出話を聞かせてください

「2015年に映画プロモーションのため来日された際に、いわば「日本のターミネーターファン代表」として対談させて頂きました。話を頂いた時は半信半疑でしたが、本当に会えたらいいなと願いながら当日持参するためのスカルを2体製作しました。そしたら念願叶い、ひとつはシュワちゃんへプレゼントして、もうひとつは自分用にサインをしてもらい、今でも大切に保管してあります。優しく、気遣いが素晴らしい、さすがの人格者だというのが今でも記憶に残っています」

小学校低学年頃から大人向けの模型製作に興味を持ち、プラモデル製作では同学年の友人たちの中でも群を抜いての出来栄えを見せた。思春期の頃になると「造形を仕事にしたい」という情熱を抱き始め成長したというハタナカさんはおじいちゃんサイボーグとして進化したシュワちゃんと同様、今も進化を続けている。

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