「マンションポエム」のカードゲームが爆誕…独特な世界観と面白さに大反響 開発者に聞く

川上 隆宏 川上 隆宏

―どうしてこんなゲームを思いつかれたのでしょう。

「3年ほど前に会社のオフィスを東京都中央区に移転しましたが、晴海や豊洲といった利便性の高い臨海部でタワーマンションが次々と建設されていたこともあり、マンションの広告を目にする機会が多くなりました。そこで、マンションポエムが気になり始め、3カ月ほど前にゲーム化を思いつき、開発をはじめました」

―カードゲームにされようと思ったのが面白いですね。

「ポエムに興味をもって街なかに目を向けると、電車の吊り広告、駅の壁やホームなど、そこら中に広告があふれていました。タワーマンションのモデルルームを見学してみたら、もらったカタログにも印象的なポエムが沢山載っていましたね。不動産のサイトもチェックなどして、面白い広告を収集しました」

―うわあ、集められたポエムのリスト…面白そうですね!見てみたいです!

「ただ、ゲームのカードにまとめたポエムのフレーズは、広告のコピペではありません。集めたフレーズは、どのような言葉がマンションポエムになっているのか、雰囲気をつかむためのもの。それらをふまえて、よりポエムらしい言葉を創作しています」

「アクセントのある言葉を集める方法のひとつとして、響きと意味のかっこいい外国語を調べて、日本語の熟語にフリガナをふって読ませたりもしています。あと、『静寂』という言葉はマンションの広告によく出てきますが、ちょっと背伸びして『静謐』に変えたり、言葉のつなぎ方を変えたりして…接続詞・助詞なども含めて、自分たちが目にした実例の広告とは同じにならないように、細かくフレーズを選んでいます」

―上の句、中の句、下の句、それぞれ25種類ですけど…言葉を厳選するのは大変だったのではないですか。

「候補を上げる過程では響きのかっこいい外国語、例えばエーデルシュタイン(宝石)やゼファー(そよ風)などをピックアップしましたが、やりすぎ感が強いものはボツにしています。上中下と3連続でインパクトのあるものばかり並ぶと、意味不明になることも分かったので、印象の強い言葉の出現頻度も調整しています。ある程度考えてみたあと、またマンションの広告を見直してみて修正したり…試行錯誤を重ねました」

―上中下3枚のポエムカードを並べると、本物の広告みたいに見えるのも素敵です。

「街全体を俯瞰した景色の中に、光の柱が現れるイメージは、本物の広告を意識してデザインしています。カードにはポエムの言葉以外に『モデルルームオープン』『先着予約受付中』などのフレーズが入っていますが、それによってカードが上中下どの句のカードなのか、自然に分かるようにもなっています」

―でも、どんなに楽しいポエムができても、みんなうまく「プレゼン」できるのか、ちょっと心配です。

「自分で持ち札のカードを組み合わせてポエムをつくるので、テーマに足りないところはどうしても話したくなるみたいです。ゲームを改善するために行ったテストプレイの際も、みなさん楽しく盛り上がっていましたよ」

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