災害時にホームページのキャラが泣いて謝る…ことでんの「ことちゃん」話題 これは「運休やむ無し」

佐藤 利幸 佐藤 利幸

台風にゲリラ豪雨…お天気の動向に目が離せないシーズンを迎えているが、香川県内を走る「ことでん」こと高松琴平電気鉄道のホームページは災害時の際、通常ページから災害対応ページに切り替えている。そこに登場するマスコットキャラクター「ことちゃん」の態度も変化。通常はHP上で大好きなうどんをすすっているが、災害で運休すると、肩を震わせ泣き顔に。先月15日、台風10号が西日本を襲いことでんが運休した際、このレアなことちゃんが2年ぶりに登場し、ネット上で「かっわぇーーー!」「運休やむ無し」「泣かないで~~自然だもの」と話題となった。

ことちゃん誕生は「琴電は要るか、要らないか」

ことでんは琴平線(高松築港駅~琴電琴平駅)、長尾線(瓦町駅~長尾駅)志度線(瓦町駅 ~琴電志度駅)の3線からなる。前身のひとつ琴平電鉄は1926年に開業した長い歴史をもつ。ことでんが存続の危機を迎えた際、「琴電は要るか、要らないか」と議論になり、自戒の意味を込められ、2002年イルカのことちゃんが誕生した。

ことちゃんはその後、ことみちゃんを嫁にもらい、長女・ことのちゃんが産まれ、現在は3人家族。ふなっしーが1位になった2013年のご当地キャラ総選挙では夫婦で3位に入賞した。高松特別ゆめ大使にも選ばれ、高松市民にとっては慣れ親しんだキャラなのだ。

担当者に話題の泣き顔を聞いた

そんなことちゃんの泣き姿が今回話題に、ことでんの担当者に聞いた。

--泣いていることちゃんが話題になっています

「実は軽いページにしたかったのです」

--と言いますと?

「災害のときはホームページにアクセスが集中します。そうなると処理速度が遅くなり、見に来ていただいたお客さまにご迷惑をおかけするので、軽い『災害対応ページ』に切り替えて運用しています。通常のページは画像がたくさんはいっていますが、画像が少ないシンプルなページ構成にすることで、軽いページにしています。(電車が運休したことに対して)ことちゃんから迷惑をかけてごめんなさい、という気持ちを伝えさせていただいています」

--災害ページに切り替えたのは今回初めてですか?

「いえ、2年前にも一度、切り替えたことがあります。今回話題になったことで、弊社のことと香川県のことを広く知っていただいたのは非常にうれしいですね」

高松市内のイベントなどに引っ張りだこのことちゃん一家。不安定な天候が続いているが、できればホームページ上でことちゃんの泣き顔を見ずにいたいものだ。

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