自分の病気、生理中…パパに早帰りして欲しい日なのに、度重なる幻滅 効果的な伝え方は?

広畑 千春 広畑 千春
普段は頑張れても、頑張れない日があるんです…(naka/stock.adobe.com)
普段は頑張れても、頑張れない日があるんです…(naka/stock.adobe.com)

(3)   子どもの病気やけが、誕生日も

 きょうだいがいる場合、誰か一人が大きなけがや病気をすると、とても一人では手が回りません。「下の子が小さいうちは抱っこひもを使えたけど、大きくなると無理。しんどくてぐずるのをあやしていたら、もう一人が嫉妬して、私も余裕を失くしてつい怒鳴る→ギャン泣き…のカオス状態。一人いてくれるだけで違うのに…」(2人の息子を育てる女性)。ほかにも「子どもの誕生日は一年に一度で、ずっと前から分かっていること。何とか都合をつけてほしい。『パパは仕事なの』という時の、がっかりしたような、あきらめたような何とも言えない顔を見るのが辛い。母親が同じことをすれば非難ごうごうですよね…」(3人の娘を育てる女性)という声も多く聞かれました。

 これに対し、6歳の娘を持つ父親は「病気なら、具体的に症状を伝えてくれれば仕事を早く終わらせることもできるけれど、ただ『しんどい』だけだと、判断がしづらい」と打ち明けます。男性の育児参加が認められてきたとはいえ、人員削減などで人手が足りなかったり、いまだ残業前提の仕事量や勤務・給与体系だったりする会社は少なくありません。

 さらに、3歳と0歳の娘がいる男性会社員(31)は「上司は『家庭を犠牲にしてでも仕事に打ち込む』のを美学としてきた世代。働き方改革の時代で口には出せなくても『時間をかけないといい仕事はできない』という考えも根強くて…。妻や子どものことはすごく大切なんですが、出世頭の同期が『うちは奥さんが家や子どものこと全部してくれるので』なんて誇らしげに言っているのを聞くと、正直焦るし、モヤモヤします」と打ち明けます。

 「どれぐらい緊迫しているかをできるだけ詳しく教えて欲しい。そうすれば『それぐらいで?』と眉をひそめる上司にも自信を持って掛け合える。ある意味プレゼンに近い」とパパたち。もちろん、早帰りや家庭の事情が当然と認められる世の中になるに越したことはないのですが、妻の側も「これぐらい分かるよね?」と思わず、状況を丁寧に説明することがコツなのかもしれません。

 でも、「分かれよ!」と言いたくなるんですけどね…。

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