さらば、愛しの十三!老舗ライブハウス「ファンダンゴ」が堺に移転 名物店長に思いを聞いた

黒川 裕生 黒川 裕生

多くのミュージシャンや音楽ファンに愛されてきた大阪・十三の名物ライブハウス「ファンダンゴ」が、7月末で現店舗での営業を終え、10月からは大阪府堺市に移転する。飲食店が並ぶしょんべん横丁や庶民的な商店街、そして風俗店で賑わう混沌とした十三の地で、夜ごと刺激的なライブを届け続けて30年余り。最初期から店に関わる店長の加藤鶴一さん(52)と、次期店長を任されるスタッフの村上隆彦さん(30)に、十三での営業が残り1カ月を切った現在の心境や、新天地にかける意気込みなどを聞いた。

ファンダンゴは1987年10月にオープン。デビュー前のウルフルズが出演していたことで知られ、現在も若手から中堅、ベテランまで、全国を回るバンドマンたちからの厚い、否、熱い信頼を集める。キャパは250人ほど。文字通りペンキをぶちまけたような内装と、壁一面が落書きだらけの楽屋でもおなじみである。

そんなファンダンゴから「現店舗での営業を終了する」と発表があったのは、2018年10月のこと。経営母体である駐車場のオーナーがファンダンゴを含む土地を売却したためで、寝耳に水だった関係者の間に激震が走った。事前に全く相談されていなかったという加藤さんも、一度はショックの余り継続を断念しかけたが、「老体に鞭打って」どうにか加藤さんの地元である堺に移転先を見つけた。10月1日のこけら落とし公演に向け、現店舗の営業と並行して少しずつ準備を進めているという状況だ。

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