高木ブー「第5の男」という生き方~86歳、ウクレレ奏者としてハワイライブも

あの人~ネクストステージ

北村 泰介 北村 泰介

 ザ・ドリフターズの現役メンバー最年長である高木ブーは今年3月で86歳になった。「8時だョ!全員集合」や「ドリフ大爆笑」でお茶の間に笑いを届けてきたが、実は手練(だ)れのミュージシャン。日本を代表するウクレレ奏者の一人として国内外のファンに歌と演奏を届けている。

 今年2月に老舗ジャズクラブ「ブルーノート・ハワイ」で日本人ミュージシャン最高齢となる初ライブを行った。サザンオールスターズの関口和之がプロデュースするイベント「ウクレレピクニック・イン・ハワイ」の一環として企画され、高木はハワイの人気バンドと共に出演。自作の「ブルーメモリー」など8曲を披露した。

 中学3年時からウクレレ歴は約70年。「ウクレレをやっていたことで、僕は今、ここにいられるのかなと自負しています」。1990年代後半からアルバムを次々にリリース。吉田拓郎やホフディランなど世代を超えたミュージシャン、モーニング娘。や、ももいろクローバーZなどアイドルともコラボした。

 中央大学卒業後にプロのバンドマンとなり、東京五輪が開催された64年にドリフターズ加入。今年で55周年だ。緑色コスチュームの“雷様”は、ウクレレ奏者、そして舞台俳優と多才な人である。

 記者は85年に東京・渋谷の小劇場「ジァン・ジァン」で高木と女優の2人芝居を観た。そのことを伝えると、「えっ、観てたの!?そう、別役実さんの芝居でね。ジァン・ジァンでは2~3本やったかな」と振り返る。「全員集合が終わって、みんな好きなことやっていいよってことになって。藤田まことさん主演のミュージカル『その男、ジルバ』にも出てね。脇役が楽しかった。役者としてその気になったのは事実」。そんな時期もあった。

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