琵琶湖をすらすら描くことができる、滋賀愛炸裂のびわこ定規って?

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「琵琶湖、描ける?」「描けへん!」で生まれた琵琶湖定規

 ──びわこテンプレート、愛用しています! そもそも、どういうきっかけで生まれたんでしょうか?

 田中さん「ありがとうございます! ようこそお越しくださいました。我々コクヨ工業滋賀では、これまで琵琶湖の形をしたクリップやふせん、マスキングテープなど琵琶湖にまつわる商品を開発してきました。それで、もっと滋賀らしいものを出したいなと開発担当で話していて、『っていうか琵琶湖、フリーハンドで描ける?』という話になって。いざ描いてみたところ『描けへんやん!』と(笑)。で、テンプレートがあればいいやん、欲しいやんと話が進んで」

 ──それだけ琵琶湖に携わってるみなさんが描けないなら、誰が描けるんだと。

 田中さん「そうなんです。で、たまたま通りかかった他部署の人に相談したら『いいやん!』と言ってもらえて、それからは『使うシーンはどこやろう』『手帳に挟んで使うならお天気マークがあったら便利やんな』『琵琶湖の周りで使うとすると、車や自転車、ヨット』『自然観察ではかいつぶり』など話し合ってマークを追加していきました」

 岡田さん「このコクヨ工業滋賀がある愛荘町って雪深いところなんですね。『雪マークは外せへんな!』とか。ほかにも入れたいマークはいっぱいあったんですけど、面積的な問題や強度面で断念しました。発売後に『(地元スーパーの)平和堂のハト入ってないやん!』って意見もくださって、滋賀愛を持ってちゃんと見ていただいてる、とうれしかったです(笑)」

琵琶湖からの位置関係で場所を説明しがちな滋賀県民

 ──かなり計算されてこのテンプレートは成り立ってるんですね。琵琶湖が約100万分の1スケールというのも驚きましたけど。

 岡田さん「私も驚いたんですよ。田中さんがちゃんとした寸法で描きたいって言い出して、このサイズで大丈夫? そのなかに全部入るの?ってすごいドキドキしました(笑)」

 田中さん「県外の方に『いつ使うんですか』ってすごい聞かれるんですけど、たとえば記者さん、今日コクヨ工業滋賀に来られるとき、どの辺の位置にあるんだろうって思われませんでした?」

 ──えっと・・・琵琶湖の南東あたりだったと思うんですが、詳しくはわからないです。

 田中さん「(テンプレートを指さしながら)実はね、このちょうど☆マークの辺りがコクヨ工業滋賀なんですよ」

 ──あっそうなんですね?! すごっ・・・

 田中さん「滋賀県民って琵琶湖からの位置関係で場所を説明することが多いんですよ。『私の家はこの辺だよ』って琵琶湖を起点にして。家から博物館までは車で何分かかるとか、そういう風に使うときに縮尺って大事だなと思ったんです。100万分の1なので、定規で3cmだから~って計算しやすいでしょ!」

 ──た、たしかに・・・? 滋賀の方って琵琶湖基準で説明するんですね、そもそも知らなかったです・・・。

 岡田さん「琵琶湖のそばに住んでいる方は特にだと思います。県境側の方からするとちょっと役に立たないかもしれません。滋賀特有かもしれないですね、琵琶湖が大きいから。湖南、湖東という感じで東西南北で文化や方言も違うので」

 ──そうなんですね・・・でも滋賀県民にとってはすごく便利な文具ですよね。

 田中さん「お役立ち文具であってほしいので、おもちゃで終わりたくないって思っていて。楽しくて買うんだけど、やっぱり役立ってもらいたい。なので実用性は意識しています」

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