かけっことびっこ、HOPカード→知らなければ「エセ滋賀県民」!? 実は西川貴教が県の応援歌として認定も…話題になった企業に話を聞いた

中河 桃子 中河 桃子

「滋賀県民の皆様へお願い
『かけっことびっこ』を知らないから、HOPカードを持ってないからって、エセ滋賀県民を琵琶湖に沈めないでください。優しく歌を教えて、平和堂のサービスセンターお連れしてください」とツイッターの公式アカウントでつぶやいたのは、総合小売業の「平和堂」(@HEIWADOofficial、滋賀県彦根市)。滋賀県民にとって「あるある」ネタで話題になったツイートについて担当者にお話を聞きました。

リプライには「和歌山県民だけど HOPカード持ってます お気に入りのお店は アルプラザ堅田 滋賀県民の仲間に入れて下さい」「京都府民ですがHOPカード持ってます笑」「滋賀県移住したら、先住民に作らされた思い出」「ドライブ中に聴くお気に入りの曲の中に『かけっことびっこ』を入れてます!」など、県内外から熱烈なラブコールが多数寄せられました。

中には平和堂ロゴのTシャツの写真を公開し、「これを着てると、周りから話しかけられる率が上がります。ラッキーアイテムです By彦根市民」と、オリジナル衣服をアピールする人もいました。

思わず嬉しくなってしまって投稿

同社は滋賀県を中心に、関西、北陸、東海地方で「アル・プラザ」「フレンドマート」などのスーパーマーケットや百貨店を展開。全159店舗のうち、半数以上の83店舗は滋賀県下すべての市を網羅している、県民の暮らしに欠かせないチェーン店です。

また、店内で放送されている同社のテーマソング『かけっことびっこ』、電子マネー機能付きの全店共通ポイントカード「HOPカード」が有名で、滋賀県民なら知らない人はいないハズ。

今回、同社がツイートするきっかけとなったのは「#エセ滋賀県民」というハッシュタグ。「県民にはおなじみの“滋賀ネタ”を知らない人間はモグリ(エセ滋賀県民)だ」という展開で、「平和堂」をはじめ「7月1日」「オウミ住宅」「ガチャコン」「膳所」「野洲のおっさん」といったローカルすぎるキーワードが乱立。これらを知らない人間は「琵琶湖に沈める」「琵琶湖一周させる」などのオチがつく流れで話題になっていました。

「タイムラインをチェックしていた時、“HOPカード”や“平和堂”のキーワードがちらほら登場していたので、関連の話題を探してみました。すると “#エセ滋賀県民”というハッシュタグが盛り上がっているのを知りまして、その中で当社のことをつぶやいてくださっている方がたくさんいらっしゃったので思わず嬉しくなってしまった次第です(笑)」と担当者。

ちなみに、「#エセ滋賀県民」が多数ツイートされるようになったのは8月20日頃。この日は第104回全国高等学校野球選手権大会の準決勝が行われ、山口県代表の下関国際と、2022年の春のセンバツで準優勝を飾った滋賀県代表が対戦。

優勝候補と目されていた近江高校が2対8で敗れた夜、じわじわとTwitter界隈で滋賀県が注目されていったようです。日頃から交流がある、同じ地元の近江高校が甲子園に出場すること、また『かけっことびっこ』が同校の応援曲として採用されたこともあり、ツイートでエールを贈っていた同社。「もしかすると、高校野球の話題もあって滋賀県が注目されたのかもしれません」と担当者は分析します。

「#エセ滋賀県民」ツイートでは、「琵琶湖に沈める」というオチだけでなく、「エセ滋賀県民はHOPカードを作らせる」というオチもあり、「HOPカードを持っていることが真の滋賀県民、滋賀県民のIDだというふうに思ってもらっているのかな、と。“滋賀県といえば平和堂”と思ってくださっている方がいらっしゃるんだな、ということを改めて実感しました。私どものオチとしては、笑ってもらえたらという思いで“平和堂のサービスセンターお連れしてください”とマイルドにつぶやいてみました」と、語ってくれました。

今や、『かけっことびっこ』は滋賀県民のアンセム

今回のツイッターでの盛り上がりを通じて、「当社を企業としてストレートに“すき”と言ってくださったり、大阪や京都の方々からも“『かけっことびっこ』歌えます”と言ってくださったりしたことがすごく嬉しかったですね」と社内でも盛り上がったそう。

ちなみに『かけっことびっこ』は同社の創業20周年記念に作ったオリジナル曲で、65周年にあたる今年2022年には、アーティストの西川貴教さんがカバー。「その時に“滋賀県民のアンセム(応援歌)”と位置づけをしてくださったことで、近江高校さんに応援曲として採用いただけたのではないかと思います。

 また、Twitter上で近江高校さんの応援を通じて滋賀県民の皆さんはもとより、西川貴教さん、滋賀県内の企業・団体、滋賀県出身のアスリートの方々と滋賀県民が一つになったような貴重な体験をさせていただきました。また全国の高校野球ファンの方々が『かけっことびっこ』を知ってくださったりと、歌を通じて広がる輪にワクワクしています」と、今や滋賀県以外にも広がりを見せているのです。

今後については、「滋賀県内のみならず、出店地域でもご愛顧いただいているお客様にも“自分の平和堂”と感じてもらえるよう、これからも全てのお客様を大切にしてまいります。西川貴教さんが主催の『イナズマロック フェス 2022』(9月17~19日)に協賛しております。お客様に楽しんでいただける企画を考えておりますので、ご来場の際はお立ち寄りください!」と、滋賀の一大イベントもしっかりアピールされていました。

西川貴教さんバージョンの『かけっことびっこ』を平和堂店内で聴くことができるのは2022年12月31日まで、他府県からわざわざ訪れる価値ありですのでぜひ!

公式Twitterアカウント:https://twitter.com/heiwadoofficial
公式サイト:https://www.heiwado.jp/

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