滋賀県民なのに琵琶湖の形を描けない―。
コクヨ工業滋賀(愛荘町)の社員内で話題になった。ならば琵琶湖を正しく描こう。そんな地元愛から生まれたのが「びわこテンプレート」。穴の形に沿ってなぞれば、滋賀のシンボルが現れる。2014年から手掛ける「びわこ文具」。その人気商品だ。
「琵琶湖は県の面積の6分の1」という県民ならではの豆知識は手帳「ロクブンノイチ野帳」に、県発祥の交通安全看板「飛び出し坊や・とび太くん」はノートの表紙に。忍者ふせん、琵琶湖に群生するヨシを素材にしたノートなど滋賀らしさを詰め込む。
開発グループ主任の田中沙季さん(31)は「他府県の方へのお土産として人気。認知も広がった」と手応えを語る。県民は、琵琶湖愛を心にたたえている。