水害犠牲者の多くは高齢者…雨の多い季節、日ごろから大切な「避難の備え」

昨年の西日本豪雨では各地で浸水、土砂崩れが発生。一部住民は避難できずに孤立した=岡山県倉敷市、2018年7月
昨年の西日本豪雨では各地で浸水、土砂崩れが発生。一部住民は避難できずに孤立した=岡山県倉敷市、2018年7月

いざという時の避難のために

 「避難準備・高齢者等避難開始」情報を確認し、準備していたリュックを背負い、いざ避難所へ行くという場合に、一人で歩いて行けると良いですが、高齢者等の場合は大雨で水が溢れそうな道路を歩くことは難しいかもしれません。車椅子の場合も難しいでしょう。ベビーカーを押し、もう一人の子どもの手をつなぐ親も、大雨の中では普段のお散歩のようには歩けないでしょう。避難をすべき際には、日ごろ介護や生活を支援してくれる介護・福祉の専門職は個別に訪問し対応することは難しいものです。ご近所で助け合い、早めにみんなで避難する体制づくりが必要です。

 災害は、自然の猛威が建物や堤防などの設備の耐えうる能力を超えたところで起こります。しかし、私たちはそんな災害に対して無力なのではなく、日ごろの備えや、周囲の人との関係づくりの中で減災することが可能です。自分でできる備えはしっかりと、そして地域とのつながりを大切にすることが、防災・減災につながります。今から、備えていきましょう。

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