ベビーカー論争が背景…大江戸線で「子育て車両」7月運行へ 本来のテーマとは

北村 泰介 北村 泰介
大江戸線の車内にあるフリースペース。車いすやベビーカー利用者に配慮し、手すりがある=都内
大江戸線の車内にあるフリースペース。車いすやベビーカー利用者に配慮し、手すりがある=都内

 SNSでは、一部のベビーカー使用者のふるまいに“特権的”な意識を感じて批判する人たちから「ベビーカー様」といった言葉まで生まれた。一方で「子供は社会全体で育てるもの」という意識も高まってきている。

 担当者は「朝の通勤ラッシュの時間帯にベビーカーのお客様が乗ってくる際、『他のお客様は降りてください』とは言いづらいものがありますし…」と背景を語りながら「まずは他のお客様への機運を高めるために試験的に導入します。『子育て応援スペース』としますが、小さいお子さんだけではなく、車いすを利用する方や高齢者の方にも使っていただけます」と訴えた。

 つまり、ベビーカーを“特別扱い”するのではなく、多様性との“共存”がテーマなのだ。「きかんしゃトーマス」の壁画前、子供だけでなく、車いす利用者や高齢者が共存することが本来の理想。ベビーカーを押す側にもその意識が浸透するか。試験的な導入の際には、現場を遠目に確認してみたいと思う。

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