えっ、そこに作ったの?お墓の中から大量のニホンミツバチの巣を発見

佐藤 利幸 佐藤 利幸

 北九州のお墓から大量の蜂の巣が見つかり、話題となっている。浄土真宗本願寺派永明寺の住職・松崎智海さん(@matsuzakichikai)が、蜂の巣の発見から除去するまでの経緯をツイッターに投稿したところ、リツート数7万、いいねが14万を超えた。

 住職が蜂の存在に気付いたのが今月9日のこと。お墓参りをしていた方から寺に一本の電話が入った。「隣のお墓に蜂がいる。駆除してくれ」。調べてみるとその墓は確かに寺の所有地内にある墓だったが、寺に管理責任のない墓だった。本来は当事者同士の話し合いで解決してもらうべき案件なのだが、古い墓のため、所有者は不明だった。

 翌10日、住職はフェースブックに「嫌だな~」と発信後、殺虫剤2本をもってしぶしぶ墓に向かった。ところが殺虫剤で駆除できるほどの相手ではなかった。途方に暮れていると、フェースブックの「養蜂家なら引き取ってもらえるよ」という書き込みをきっかけに11日には、福岡市の養蜂家「JBee Farm」に連絡を取った。

 福岡から北九州まで車で1時間をかけて駆け付けた養蜂家が墓の納骨室を確認してみると…。予想を超える大量の蜂の巣を発見した。スズメバチが巣を作るケースが多いが、確認したところ、ニホンミツバチだった。その場で蜜をペロリとなめた住職は「すごく糖度が高かったです」という。また、除去作業にあたった養蜂家によると「市販に出してもおかしくない」ほどの良質な蜂蜜だった。

 お墓から大量のニホンミツバチ発見にネット上でも多くの反響が。「宝物出てきたみたいだね(笑)」「そ、そこに巣作ったんですね…はちみつ食べるに食べれない感…」「お墓に眠ってる人が、甘党だったんですかねぇ」「蜂からのお供え物だ」と、驚きとほっこりしたという意見が飛び交った。

 ただ、蜂の巣の除去が完全に終わったわけではない。除去した当日に、肝心の女王蜂は見つからなかった。「残った蜂が興奮している状態なんです」(住職)。女王蜂が健在なら解決にならない。蜂の習性として、蜜蝋が残っていると同じ場所にもう一度巣を作るという。14日午前中に、住職が墓の様子を見に行った際、巣のあった場所に蜂が出入りしていたという。女王蜂の生存は「五分五分」(養蜂家)らしく、17日以降に女王蜂探しを行う予定。女王蜂の除去に成功した後は納骨室の隙間を完全にふさぐコーキング作業も待っている。安心してお墓参りできるようになるまでにもう少し時間がかかりそうだ。

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