「当初、イスラム圏からのお客様は月1回ほどでしたが、現在は毎週のように予約をしていただいてます。今後もイスラム圏の方とのビジネスのご接待や、大切なご会食、訪日記念など様々なシーンで重宝していただければ」と同店ハラール管理者でもある築地真理子さんは話す。
ムスリムへのきめ細かい配慮も忘れない。特別な電器の鉄板を使用し、専用の食器を使う。醤油に関してもアルコール成分を含んでいないものを提供している。料金は1人3万円で、完全予約制になっているが、ラマダン(断食月)明けとなる6月5日には、さっそくカタールやクウェートからの客が来店したという。
みそのがハラール神戸牛を完全な鉄板焼きスタイルで提供するのは19年のラグビーW杯、20年東京五輪、さらに25年の大阪万博をにらんでのもの。「神戸は大きなモスクもあり、教会があって、世界中から様々な人が集まり異文化が溶け合っている不思議な街。それなのにインバウンドに対応し切れていないのは残念」と築地さん。「老舗」が革新的な取り組みをすることで、インバウンド商戦に鈍感な神戸の街を刺激する狙いもあるようだ。
▼元祖 鉄板焼ステーキみその神戸本店 〒650-0011 神戸市中央区下山手通1-1-2 みそのビル7・8F 予約・お問い合わせ078(331)2890