わずかなスキに車内に入り込んだ子猫を保護 すくすく成長して体重9.5キロに

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 耳が大きくて、かぼそかった子猫は、2人の愛情を受けてスクスクと成長。「重いんです」とナオコさんは抱っこするのに一苦労だ。獣医さんからも「大きいねえ」と言われる巨漢君だが、幸いダイエット指令は出ていないという。

 普段、食べているのはドライフードながら、海の近くで育ったからか、マグロやカツオを始め魚の赤身が大好物。食卓にお刺身が並ぶ日は大きな体をテーブルの高さまで伸ばしておねだりする。

 4年前からはハッピー君に妹もできた。近所で5匹の子猫が生まれ、そのうちの一匹を譲り受けたのだ。5月生まれのメイちゃんは好奇心旺盛なおてんば娘。ハッピー君は同居生活が始まると円形脱毛症になったこともあったが、今ではほどよい距離感を保ちつつ仲良く暮らしている。

 何かとちょっかいを出してくるメイちゃんをハッピー君が追いかけて2階まで走って行ったと思ったら、1階に戻ってくるときは形勢逆転、前後が入れ替わる。ベッドに割り込んで来られても怒ることなく一緒に丸くなる。近所の外猫が散歩にやってくると、並んで窓の外を眺めていることも珍しくない。

 そんな2匹の姿を見るのは2人にとって幸せなひとときだ。あのとき、飲み物を買おうと車を停めていなかったら―。小さな体で車にピョコンと乗り込んできた子猫時代のハッピー君を想像して、不思議な縁に思いをめぐらせている。

(デイリースポーツ・若林みどり)

■「キャットクリニック ~犬も診ます~」代表・小宮みぎわ獣医師「猫の標準体重というものはありません。それは人間でも同じですが、体格によって理想体重は様々です。日本猫は雌の小柄なものだと4kg 前後ですが、メインクーンの雄だと12kg の体重の子もいます。体格が大きいので太っているわけではありません。なお、太っているかを見るには、ウエストがくびれているかどうかでみます。ハッピー君は体格が大きいですが、それでもちょっと太っていますね…」

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