<応急処置の方法>
・すぐに風通しのいい、涼しい場所に移し、扇風機をあてながら、部屋の換気をします。
・水を飲むようであれば、飲ませます。
・口の中のよだれをぬぐう
・冷たい水に全身を浸す。氷水は、急激に冷えるので使わないでください。大型犬は、体全体に水をかけます。さらに、冷たい水で濡らしたタオルをかけて、全身を冷やします。
・意識がない場合は、犬の頭を氷で冷やします。
・体温が39.5℃に下がったら、冷やすのをやめます。
■熱中症を予防しよう
--熱中症になる前に、飼い主が予防することが大事ですね。
藤原「犬の熱中症は、飼い主が気をつけたら予防できることがほとんどです」
<予防法>
・早朝、夜間など気温が低い時間帯に散歩させる
真夏のアスファルトは60℃近くになります。砂浜や河原の石も、アスファルトと同じく高温になります。犬は人より地面に近いところにいるので、地表からの輻射熱の影響もあり、人間よりずっと高温の場所にいるのです。路面温度が下がってから散歩しましょう。
・車内に置いておかない
「ちょっと用事」「ちょっと買い物」の間だけ車内に置いておくというのは、とても危険です。25℃の車内温度は、5分後には38℃近くに、1時間後には50℃以上になります。
・清潔な水をいつでも十分飲めるようにしておく
・留守番させる時は、部屋を締め切らず、窓を開けて風通しを良くします。
◆藤原千春 はる動物病院副院長・獣医師(鍼灸漢方外来担当)。大阪府立大学獣医学科卒。 ペット薬膳国際協会理事/ 日本メディカルアロマテラピー協会メディカルアロマテラピスト/(公社)大阪市獣医師会会員/ 比較統合医学学会会員/ 日本ペット中医学研究会会員/大阪ECO動物海洋専門学校非常勤講師