リスクあったゴーン会長逮捕は事実上のクーデター…株価下落も

須田 慎一郎 須田 慎一郎
カルロス・ゴーン容疑者
カルロス・ゴーン容疑者

 逮捕の決め手となった「虚偽の記載をしたとされる約50億円」だが、これは「裏金」ではない。そこを今回の報道で誤解されている人もいるようだ。裏金なら脱税となり、所得税法違反という“王道”によって逮捕されることになるが、それはできなかった。海外の子会社が家を買っていたことも、社内の手続きを踏んでいた。そのため、金融商品取引法違反容疑という、イレギュラーで、相当なリスクをとっての逮捕劇となったわけだ。

 ただ、ゴーンの個人的な力量は大きく、今後、彼以上のカリスマが現れない限り、日産、ルノー、三菱が“三人四脚”で動いていくのには無理がある。司令塔だったゴーンなき後、中長期的に見たときに株価が下落していく可能性がある。“目の上のたんこぶ”だったゴーンがいなくなったが、残った人間で代わりは務まらない。投資家もそのあたりを慎重に見極め、今後の様子をうかがっていくことになるだろう。

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