新元号発表の祝祭ムード冷めやらぬタイミングで投稿された蔦本さんの作品は大反響を巻き起こした。ネットメディアだけではなく、複数のテレビ局からも取材があり、情報番組などで取り上げられたという。「RTがあそこまで伸びる(4月23日時点で4万7千以上)とは思っていなかった」と蔦本さん。「ただ、ああいうトリックアートは実は専門じゃないんですよ…」。
その「専門」というのが、先述した針金による立体造形だ。蔦本さんの代名詞的な作品の一つ「自在 撞木鮫(シュモクザメ)」は銅線と真鍮線で制作。メタリックな外観がどことなくスチームパンク的な世界観を彷彿させ、ただただかっこよく、そして美しい。しかもこれ、顎や体が動くのだという。どこまですごいんや。
針金の魅力を広めるべく、今後も作家活動を続けていきたいという蔦本さん。「針金造形は分野としてまだ確立されておらず、作り方や作品のジャンルが人によって全然違うのが面白い。今回のトリックアートを機に、針金に興味を持つ人が増えてくれると嬉しい」と話している。
▼蔦本さんは、これまでの作品をTwitter上でポートフォリオとして公開している。https://twitter.com/i/moments/943498220537131008