ZOZO前澤社長からのお年玉100万円 税金はどうなる?税理士に聞く

川上 隆宏 川上 隆宏
「100人に100万円プレゼント」するお年玉キャンペーンを行った前澤友作社長
「100人に100万円プレゼント」するお年玉キャンペーンを行った前澤友作社長

 なお、贈与税の基礎控除額が110万円とのことですが、前澤社長からのお年玉に加えて、家族や親戚からもいっぱいお年玉をもらってしまった人は心配ですよね…。

 「いえ、親戚からのお年玉など、社会通念上問題がないお金のやり取りと認められるものは、贈与税の対象にはなりません」

 えっ、同じお年玉なのに?

 「『個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの』は贈与税の対象外とされており、親戚からのお年玉などは、この『社会通念上相当と認められるもの』になると考えられます。一方、前澤社長の場合は全くの他人がキャンペーンとしてお金をあげているので、『社会通念上』認められないと思います」

 …「社会通念上」認められる範囲って、なんかファジーな印象ですよね。ふと思ったのですけど、芦屋の超セレブお嬢様が、ゴージャスな親戚のオジサマから超高額なお年玉をもらった場合とかは、社会通念上「お年玉」として認められるのでしょうか?

 「それはなかなか判断が難しいですが…。たとえばもらった人とあげた人が大金持ちで、日常的に超高額なお金をやり取りしているのであれば『お年玉』として認められる可能性はあると思います。一方、普通の暮らしをされていて、超高額なお年玉を渡し合う習慣がなければ、認められないでしょうね」

 うーん。普段の生活の背景まで含めて「社会通念上」適切かどうか判断しなければならないなんて、とっても難しいですね…。でも、つつましい暮らしをしている身からそんな話を聞くと、お金持ちが多額のお金をもらっても「こんなはした金、お年玉みたいなものですわ」などと、うやむやにできてしまいそうな気がします。

 「いえ、社会的な地位の高い方であれば、脱税の指摘などを受けたときの損害は計りしれません。判断が難しいものは、税務署に事前照会したり、税理士に相談したりして、問題がないように申告されていますよ」

 ああ。つい、うがった見方をしてしまいました…。お恥ずかしいです…。

 前澤社長のお年玉キャンペーンは、第2弾も予定されているようです。当せん者数と金額がどのようになるのか、あらためて注目です。(神戸新聞・川上隆宏)

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