強殺事件犯人が16年後に出頭した理由とは…時効撤廃と科学捜査

小川 泰平 小川 泰平
警視庁(提供・共同通信社)
警視庁(提供・共同通信社)

 東京都足立区のアパートで2002年12月、当時23歳の男性会社員がアパートの自室で殺害され、財布などを奪われた事件があった。それから16年を経た昨年12月8日、浅草署に出頭し、今月21日に強盗殺人と住居侵入の疑いで警視庁捜査1課に逮捕された無職川瀬直樹容疑者(47)について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は22日、デイリースポーツの取材に対して「時効廃止」が逮捕に大きくつながったと指摘した。

もう逃げきれない

 小川氏は「犯行後、ある程度、逃げ切ると、時効のことが頭をよぎる。15年で時効であれば、2017年12月を意識していたかもしれない。犯行直後は報道を見ていたかもしれないが、ある段階から事件に関するニュースは見たくないという心理が働き、(2010年の)時効撤廃のニュースを知らなかった可能性もある。15年を過ぎてから時効がなくなったことを初めて知り、『もう逃げきれない』と精神的に追い詰められて出頭したのではないか」と指摘した。

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