「ナックルパート(拳による打撃)や卍固めをする時の猪木さんをやるのですが、それが伝わらないんです」と小猪木。これは「余興の意図するところが伝わらない問題」として、誰もが直面しうる壁だ。そこをどう解決するか。小猪木は「丁寧に説明しながら、ナックルパートや卍固めをします」と解説付きにしているという。
逆に「景品をかけたビンゴやルーレットにダーツを投げる時は『1、2、3、ダーッ!』を工夫するだけで、すごくウケます」。知識の共有を要する芸より、勢いでやるネタの方が何事においても強いということだろう。
今年も西口プロレスで、俳優の哀川翔とベルトをかけてリングで激突するなど話題になった小猪木。12月を迎えて忘年的なイベントの仕事も加わり、多忙を極めているが、今も会場で伝わらないネタには「丁寧な解説」を心がけている。その姿勢は、一般の人が忘年会で芸を披露する際の参考になるだろう。