-猫の縄張りへの配慮は必要ですか。
「トイレとご飯を食べるスペース、寝るところは、それぞれ50センチ以上離さなければいけません。放し飼いで、かつ多頭飼いをしている場合、他の猫との間隔が1~3メートル(1・8平方メートル)以上必要でしょう。猫同士の相性もありますし、猫だってケンカすることもあります。放し飼いにした場合、たとえ相性が悪くても逃げ場があるので、猫のストレスを軽減ができます。そのため、ゆったり放し飼いできるスペースが必要です。ケージ飼いは、ストレスになるのでやめておきましょう」
-多頭飼育に関する条例はあるのでしょうか。
「犬や猫を一定の頭数以上飼う場合、届け出を義務付けている自治体もあります。大阪府の場合は、2016年7月1日から10匹以上飼育する場合、府に届け出を義務付けています。10匹以上になった日から30日以内に届け出ない場合や、虚偽の届け出をした場合は、5万円以上の過料が科せられます。一方、東京都や兵庫県、京都府では特に具体的な頭数の制限や罰則がなく、自治体によってばらつきがあるのが現状です」
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多頭飼いできる頭数は、飼い主の目が行き届くのか、病気になったら早期発見できるのか、猫がストレスなく暮らせるスペースを確保できるのかなど、さまざまな要素で決まるのですね。無理のない範囲で、多頭飼いを楽しみましょう。