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工事現場で救われた“笹かま猫”がクッキー缶のモデルに 6年をへて飼い主と保護主が奇跡の再会

梨木 香奈 梨木 香奈

「あのとき保護した子猫、お菓子のパッケージに似てる」

そんな偶然の発見から、保護主さんと現在の飼い主さんが奇跡の再会を果たしました。愛らしい「笹かま猫」の女の子、ひなたちゃん(7歳)と暮らすのは、Xユーザー・hinataさん(@nekohinata418)。お菓子のモデルを務めるほどの美猫である彼女の過去には、過酷な外生活と、命をつないだ保護主さんの深い愛情がありました。

運命に導かれるように家族となったひなたちゃんと飼い主さん。時を超えて知った、ひなたちゃんの軌跡とは――。

ひなたちゃんの知られざる過去

ひなたちゃんと暮らし始めて6年が経ったある日、飼い主さんのもとに驚きのメッセージが届きました。送り主は、ひなたちゃんを救った保護主さん。ひなたちゃんがモデルを務めたお菓子『CACAOCAT Bake』のパッケージをきっかけに、現在の幸せな姿を見つけ出したのです。

そこで初めて、ひなたちゃんが保護されるまでの詳しい経緯を知ることになりました。

「ひなたは、母猫と2匹の姉妹猫とともに、人里離れた工事現場のプレハブの下で雨風を凌いでいたようです。しばらくして1匹の子猫が車に轢かれて命を落とし、ずっと見守っていた方がその子を埋葬してくださり、保護主さんへ残った猫たちの保護依頼が届いたそうです。2018年8月6日、ひなたたちは無事に保護され、母猫は保護依頼をしてくださった方のもとへ。ひなたの姉妹猫は、保護主さんが引き取り、ひなたは里親を探すことになったと聞きました」

ひなたちゃんを保護した日は、おりしも保護主さんの誕生日でした。当時を振り返り、「かわいい親子猫を保護できて本当に良かった」と、保護主さんは安堵の表情を浮かべていたといいます。

その後、ひなたちゃんは里親探しのため、保護猫カフェへ移されることに。そこで、先代猫を亡くし、新たな出会いを探していた飼い主さんと巡り合います。

「おやつタイムで我先に走ってきたのが印象的でした。会った瞬間にひなたしか見えなくなってしまい、この子と暮らしたいと思うように。のちに“笹かま猫”と呼ぶことを知る、やわらかなベージュの毛並みとブルーの瞳。カフェのオーナーさんから、保護主さんが本当は自分で飼いたかったけれど、次の保護活動のために泣く泣く託したと聞きました」

保護主さんの思いを知った飼い主さんは、「この子を幸せにする」という覚悟が決まったといいます。そうして、保護から約半年後の2019年2月、ひなたちゃんは新しい家族のもとへ迎えられました。

初夜の「ゴロゴロ」に涙…家族を笑顔にする存在に

晴れて家族となったひなたちゃん。お迎え当初は緊張した様子も見られましたが、飼い主さんの愛情に少しずつ応えてくれました。

「初日はキャットタワーの中にこもりきりでした。真冬だったので心配で、夜通しタワーのそばに座って声をかけると、中からゴロゴロと喉を鳴らす音が聞こえてきて…幸せを感じましたね。次の日の夜にはおもちゃで遊び、すぐに甘えん坊ぶりを発揮してくれました」

ひなたちゃんの存在は、実家の家族、そして夫との暮らしにも彩りを与えています。

「同居していた家族は、ひなたのおかげで会話や笑顔が増えました。結婚後に一緒に暮らし始めた夫もすっかりメロメロ。私が教えた“猫吸い”を伝授して以来、しょっちゅう吸っています(笑)。抱っこして欲しくて肩に飛び乗ってきたり、トイレに行くだけで鳴いて呼ばれたり。こんなにコミュニケーションが上手な猫さんもいるんだなと驚きました」

恩返しをしたい…保護活動への挑戦

ひなたちゃんとの生活は、飼い主さんの生き方そのものを大きく変えました。保護猫への思いは、やがて実際の保護活動へと広がっていきます。

「ひなたとの幸せな生活を経験して、私たちみたいに幸せな猫と人が少しでも増えたら嬉しいと思い、近所のサビ猫親子や妊婦猫の保護を決めました。ひなたとの暮らしで『思いは伝わる』と確信していましたが、保護した猫たちが心を開いてくれたことが、それを証明してくれたように思います」

さらに、「笹かま猫」の魅力を伝えたいという思いから、チャリティ活動にも取り組むようになりました。

「Xで笹かま猫と暮らす人たちと繋がることができて、カレンダーの売上を保護施設へ寄付することも私の生きがいになりました。ひなたのおかげで世界が広がったことに、とても感謝しています」

腎臓病を乗り越えて…噛み締める「当たり前の日常」

現在7歳になったひなたちゃん。2024年には腎臓病が発覚し、一時は命の危険にさらされたこともありました。

「奇跡的に体調が安定し、引越しも経験しましたが、すぐに新しい環境に慣れて元気に過ごせています。温かい身体に触れられること、ご飯を食べられること、いいうんちが出ること。全ての瞬間を大切に一緒に生きています」

保護主さんからつながれたバトンを、いま、最高に幸せな形で握りしめている飼い主さん。ひなたちゃんへ贈る言葉は、感謝にあふれています。

「ひなたには、『いつもありがとう。これからも思うままに生きてね』と伝えたいです。私の人生を変えてくれた愛おしいひなたと、これからも愛あふれる日々を過ごしたいと思っています」

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