昼間は学校の職員として勤務する。「生徒がいろんな相談に来ますよ。人生相談とかもあるしね」。海千山千のプロの世界を生き抜いてきた紀藤監督のアドバイスは、野球のみならず、一人の人間として生きていく上でも生徒たちの指針となるに違いない。
「子供たちの能力は無限の可能性を秘めている。やる気をしっかりと引き出してあげれば、今までとは違う能力を発揮することもあるんです。そういったところに高校野球の指導者としての面白みを感じますね」
最後に17年間在籍したカープについて聞いた。「つらかったことも多かったけど、今の僕の礎を築いてくれたのはカープですから、とても感謝してます。現役を22年間続けられたのもカープの厳しい練習のおかげです」。4月には春季県大会が開幕する。初陣・紀藤監督にとっても新たな挑戦の始まりだ。(デイリースポーツ・工藤直樹)