牛たん、ドリアン、たこ焼き、カレーパン、トマト…これらは全てサイダーのテイスト。炭酸泉として知られる名湯、神戸・有馬温泉。その地にある炭酸専門店「有馬炭酸力(りき)」ではメジャーなご当地サイダー「ありまサイダー」から激レアサイダー「恵方巻サイダー」まで勢ぞろい。他ではなかなか味わえない“サイダー体験”が観光客の思い出づくりに一役買っている。
同店は約5年前にオープン。元々、店主の谷川太さんは普通のマッサージ店にするつもりだった。しかし、「温泉地で単なるマッサージ店では弱い、何か“売り”になるものが必要」という現在の有馬観光協会会長のアドバイスを受け、有馬温泉の象徴ともいうべき“炭酸”を使った「炭酸マッサージ」を中心に様々な炭酸商品を扱う「炭酸専門店」を開くことに。現在は炭酸マッサージは止め、店内に忍者道場を併設し、約90種類の炭酸飲料を販売している。
「昔からちょっと変わったものが好きだった」という谷川さん。変動はあるが、日に平均して約40本近く売れるという各種サイダーはその言葉通り、変わり種に富んでいる。そのうちのいくつかを店主のコメントと共にご紹介すると……
◆「神戸ステーキサイダー」(432円)
「肉やにんにくの香りを立たせ、ステーキの味に寄せて作っています。焼き肉を食べてからサイダーを飲んでいる感じ、とよく言われます。試作を10回くらい繰り返して完成した、こだわりの当店オリジナルサイダーです」
◆ドリアンサイダー(237円)
「ドリアン臭は半端ない。ドリアンを知らない人にとっては爆弾ともいえる香りだが、味は美味しい。強烈な匂いで知られるこの“果物の王様”をあえてサイダーにした製造元をリスペクトします」
◆「パクチーサイダー」(345円)
「当店のオリジナルサイダーの一つ。数年前に起こったパクチーブームに乗って作りました。パクチー好きにはたまらない味ですし、意外に飲みやすいので苦手な人にも気軽にパクチー体験が楽しめます」