関西を中心に活躍する新快速の一部の終点であり、北陸本線の要衝で、小浜線の起点でもある福井県敦賀駅。指定された駅弁を食べ巡る「駅弁の達人」ラリーで訪れた10年余り前とは打って変わり、近代的でバリアフリーとなり、駅前も大幅に整備され、北陸新幹線の延伸を今か今かと待っているようだった。そんな中、今冬も日本海のズワイガニ漁が解禁された。寿司や酢の物などで食べる機会が徐々に増えてきたズワイガニは、地方によって呼び名が色々で、福井県では越前ガニと呼ばれる。素材にこだわって冷凍のカニ身を使わず、主に漁期だけ期間限定発売する「越前かにすし」を、新しくなった敦賀駅の店舗で購入し、冬の味覚を心ゆくまで堪能した。
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ふたを取ると伝統の「鯛ずし」と同じように、サイコロ状のカニの押しずしが12カンきれいに並ぶ。
薄い酢で締めたシャリの上に、紅ズワイガニの身がふんだんにのせてあり、まずはそのまま食べてみた。厳冬の日本海を想像させるカニの風味を感じたのは私だけではないはず。別添えのうま味だし入りカニ酢をかけてみると、さらに味に深みが出て2度おいしい。
定番の醤油でも、もちろんうまい!
1200円。北陸本線・敦賀駅「塩荘」TEL0770・23・3485。(デイリースポーツ・柴田直記)